財務省の財政制度等審議会は6月26日、政府が今夏に策定する「骨太の方針2026」に向け、財政運営に関する「春の建議」をまとめた。建議では、日本経済は、長期にわたり続いたデフレから脱し、需要不足の状態から構造的な転換が進行しているとし、日本経済を持続的に成長させるためには実質賃金の継続的な上昇が不可欠であると総括した。医療・介護分野では、報酬制度の見直しや規制改革等を推進することを通じ、労働生産性の向上と人材配分の適正化を一体的に強力に進めていく必要があると主張。現役世代の保険料負担を抑え、社会保障負担率を引き下げていくために数値目標と年限を掲げ、達成に向けた社会保障改革の具体的な改革項目について、工程表を改めて作成すべきだと提言した。また、70歳以上の患者自己負担割合については、可及的速やかに現役世代と同様に原則3割とすべきだと主張。早期に対応すべき優先課題として、「原則3割負担化」の実現に向けた制度改革の工程表の作成と外来特例の廃止を挙げた。このほか、保険給付の効率的な提供を目指し、高齢化・人口減少が進む中、より少ない人員で質の高い医療サービスが提供できるよう、分散した小規模な病院を集約・再編し、入院機能を強化するなど効率的な医療提供体制を構築していくことが必要だと訴えた。加えて、医療産業のコスト構造の見直しとして、「出来高払い」から「包括払い」への転換を提案。医療資源の有効活用と慢性疾患患者への継続的な健康管理を両立する観点から、リフィル処方と長期処方の推進も重要だと指摘した。さらに、医療機関を受診する際の会計などの窓口業務のコストについて、診療行為ではなく、初・再診料として診療報酬で評価される必然性はないとの見解を示し、保険給付外サービスとして患者に請求できる仕組みの検討を求めた。あわせて、▽医療機関の経営情報のさらなる見える化、▽医療機関の職員の職種別給与・人数の提出義務化、▽医療法人の業務範囲拡大、▽2027年度薬価改定の実施、▽生活保護受給者の国民健康保険や後期高齢者医療制度への加入、▽都道府県の保険料水準の完全統一の実現、▽国民健康保険と後期高齢者医療制度における高額医療費負担金の着実な引き上げ――などを求めた。(HealthDay News 2026年7月8日).参考文献https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20260626/zaiseia20260626.html Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.カテゴリー:医療制度