政府は7月21日、「経済財政運営と改革の基本方針2026」(以下、「骨太の方針2026」)を閣議決定した。社会保障制度が果たす機能を損なわないよう配慮しつつ、社会保障負担率の目標の検討を進める。具体策として「現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくことを目指す」と明記。社会保障制度の持続可能性を確保するため、「給付と負担の改革」を継続するとの考えを示した。政府は2026年度中に社会保障改革項目の具体化と工程の明確化を図り、順次実行する。「骨太の方針2026」の注釈に、「診療報酬に経済・物価動向等を基本的に反映しつつも、医療給付費の対GDP比や雇用者報酬の伸びとの関係などを参照しつつ、医療費適正化計画の次期改定に向けて抜本的な見直しを行うことを含め、改革を継続する」と明記した。社会保障関係費については、現役世代の社会保険料負担の上昇を抑え、将来的な引き下げを目指す方針を改めて示した。その上で、医療、介護、保育、福祉などの現場で人材確保や経営の安定、サービスの質を維持するため、公定価格について適切に対応する方針を明文化。あわせて、国費だけでなく、医療・介護などの給付費全体や公費・保険料の負担、現役世代の可処分所得への影響を総合的に考慮しながら、給付と負担の改革を継続するとした。また、経済・物価の動向が2026年度診療報酬改定で想定した水準から大きく変動し、医療機関や薬局などの経営に深刻な影響が生じた場合、2027年度予算編成の中での加減算を含むさらなる必要な調整を行う方針だ。70歳以上の高齢者の医療費窓口負担割合については、低所得者等への配慮を前提に、「原則3割となっている現役世代との間で年齢によらない真に公平な応能負担を実現する観点から見直しを行う」と明記し、改革工程表を2026年末までに策定するとした。さらに政府は、医療保険制度の持続可能性を確保するため、保険給付の在り方を見直す検討を進める方針を示した。長期処方やリフィル処方箋の活用を進めるほか、地域フォーミュラリの全国展開や休薬・減薬を推進し、医療の質を維持しながら給付の効率化・適正化を図る。あわせて、セルフメディケーションの推進に向け、医療用医薬品や検査薬のさらなるスイッチOTC化について実効性のある方策を検討し、必要な措置を講じるとした。(HealthDay News 2026年7月29日).参考文献https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2026/decision0721.html Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.カテゴリー:医療行政、行政からの情報公開・通達