小児の新型コロナウイルス感染症（COVID-19）による入院や重症化のリスク因子は、1型糖尿病、心血管系の先天異常、肥満、未熟児であるとする研究結果が、「JAMA Network Open」に6月7日報告された。. 米疾病対策センター（CDC）のLyudmyla Kompaniyets氏らは、小児のCOVID-19による入院や重症化に、どのような基礎疾患およびmedical complexity（複雑慢性疾患：例えば、1型糖尿病とうつ病の併存、もしくは非複雑慢性疾患：例えば、1型糖尿病のみ）が関連するのかを、横断的観察研究により検討した。米国内800以上の病院のデータを収集するPremier Healthcare社のデータベースを用いて、2020年3月から2021年1月の間に、救急外来や入院中にCOVID-19罹患が判明した18歳以下の小児4万3,465例（年齢中央値12歳、女児52.8％）を抽出した。患者と施設の特性を考慮した多変量一般化線形モデル（両側検定）により、基礎疾患とmedical complexityについて、COVID-19による入院および重症化に対する調整リスク比（aRR）を推定した。. その結果、対象患者の約4人に1人（28.7％）が1つ以上の基礎疾患を有していた。基礎疾患には喘息（10.2％）が最も多く、神経発達障害（3.9％）、不安および恐怖関連障害（3.2％）、うつ病（2.8％）、肥満（2.5％）が続いた。有意かつ最も強く関連したリスク因子は、入院については1型糖尿病（aRR 4.60）と肥満（同3.07）で、重症化については1型糖尿病（同2.38）と心血管系先天異常（同1.72）だった。2歳未満の小児に限ると、未熟児（同1.83）が重症化に最も強くかつ有意に関連していた。. 非複雑慢性疾患と複雑慢性疾患は、いずれも有意な入院のリスク因子（aRRは各2.91、7.86）であると同時に、有意な重症化のリスク因子（aRRは各1.95、2.86）でもあった。. これらの結果を受け、著者らは「このような基礎疾患や慢性疾患を抱える小児は、COVID-19が重症化する恐れがあることが分かった。COVID-19の予防策を講ずる際やワクチン接種の優先順位を考える際には、このことに配慮すべきであろう」と述べている。（HealthDay News 2021年6月21日）.https://consumer.healthday.com/underlying-medical-….Abstract/Full Text.Copyright © 2021 HealthDay. All rights reserved.
