アルツハイマー病および関連認知症(ADRD)の高齢患者の死亡率が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック期間中に大きく上昇したことが、「JAMA Neurology」4月号に報告された。米ダートマス・ヒッチコック医療センターのLauren Gilstrap氏らは、ADRD患者でメディケアのパートA・B(100%診療ごと個別支払い)の受益者のデータを用いて、2019年1月1日~2020年12月31日の年齢・性別調整死亡率を調査。計5364万888人の65歳以上のメディケア受益者を、地域在住者でADRDあり・なし、介護施設入居者でADRDあり・なしの4群に分けた。その結果、2019年に比べた2020年の調整死亡率は、ADRDなしで12.4%、ADRDありで25.7%上昇し、ADRDありのアジア人、黒人、ヒスパニック系ではさらに高く、それぞれ36.0%、36.7%、40.1%上昇していた。ADRDなしで、2020年のCOVID-19感染が最低五分位群に属する病院紹介地域(hospital referral region)に住む人では、死亡率の増加は見られなかった。しかし、ADRDありでは、地域在住者、施設入居者で死亡率はそれぞれ8.8%、14.2%上昇していた。著者らは、「特に人種/民族的マイノリティで介護施設に入居するADRDの高齢患者は、ロックダウン中の医療体制や介護施設の変化、パンデミック中のもろもろの制約に影響を受けやすい可能性がある」と述べている。(HealthDay News 2022年3月8日)https://consumer.healthday.com/excess-mortality-for-seniors-with-alzheimer-s-dementia-in-covid-2656803546.html.Abstract/Full Text.Copyright © 2022 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
アルツハイマー病および関連認知症(ADRD)の高齢患者の死亡率が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック期間中に大きく上昇したことが、「JAMA Neurology」4月号に報告された。米ダートマス・ヒッチコック医療センターのLauren Gilstrap氏らは、ADRD患者でメディケアのパートA・B(100%診療ごと個別支払い)の受益者のデータを用いて、2019年1月1日~2020年12月31日の年齢・性別調整死亡率を調査。計5364万888人の65歳以上のメディケア受益者を、地域在住者でADRDあり・なし、介護施設入居者でADRDあり・なしの4群に分けた。その結果、2019年に比べた2020年の調整死亡率は、ADRDなしで12.4%、ADRDありで25.7%上昇し、ADRDありのアジア人、黒人、ヒスパニック系ではさらに高く、それぞれ36.0%、36.7%、40.1%上昇していた。ADRDなしで、2020年のCOVID-19感染が最低五分位群に属する病院紹介地域(hospital referral region)に住む人では、死亡率の増加は見られなかった。しかし、ADRDありでは、地域在住者、施設入居者で死亡率はそれぞれ8.8%、14.2%上昇していた。著者らは、「特に人種/民族的マイノリティで介護施設に入居するADRDの高齢患者は、ロックダウン中の医療体制や介護施設の変化、パンデミック中のもろもろの制約に影響を受けやすい可能性がある」と述べている。(HealthDay News 2022年3月8日)https://consumer.healthday.com/excess-mortality-for-seniors-with-alzheimer-s-dementia-in-covid-2656803546.html.Abstract/Full Text.Copyright © 2022 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock