大腿骨転子部骨折の固定において、スライディングヒップスクリュー（骨頭にスクリューを挿入しプレートで固定；SHS）は、髄内釘（骨髄内にインプラントを挿入；IMN）と1年後の転帰が同等であることが、「JAMA Network Open」に6月6日報告された。.ロンドン健康科学センターおよびウェスタン大学（ともにカナダ）のEmil H. Schemitsch氏らは、12カ国25カ所の国際施設において、低エネルギー外傷による転子部骨折患者850人を、IMNを受ける群とSHSを受ける群にランダムに割り付け、術後の転帰を比較した。.その結果、手術から1年後の追跡調査時点（IMN群304人、SHS群317人）では、調整前解析、調整後解析のいずれにおいても、主要評価項目であるEuroQol-5 Dimension（健康関連の生活の質の評価）スコアにIMN群とSHS群で有意差はなかった。また、副次評価項目についても群間差は見られなかった。骨折部位の安定性と骨折の既往についても両群で同程度であった。.著者らは、「今回のランダム化臨床試験により、転子部骨折に対するIMN治療の1年後の転帰は、SHS治療と比較して同等であることが示された。この結果は、SHS治療が、転子部骨折に対するより低コストの治療選択肢として受け入れ可能であることを示唆している」と述べている。.本研究は、IMNの製造企業であるStryker社から資金提供を受けており、数人の著者が同社との利益相反（COI）に関する情報を明らかにしている。（HealthDay News 2023年6月7日）.https://consumer.healthday.com/physician-s-briefing-hip-fracture-2660927713.html.Copyright © 2023 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
大腿骨転子部骨折の固定において、スライディングヒップスクリュー（骨頭にスクリューを挿入しプレートで固定；SHS）は、髄内釘（骨髄内にインプラントを挿入；IMN）と1年後の転帰が同等であることが、「JAMA Network Open」に6月6日報告された。.ロンドン健康科学センターおよびウェスタン大学（ともにカナダ）のEmil H. Schemitsch氏らは、12カ国25カ所の国際施設において、低エネルギー外傷による転子部骨折患者850人を、IMNを受ける群とSHSを受ける群にランダムに割り付け、術後の転帰を比較した。.その結果、手術から1年後の追跡調査時点（IMN群304人、SHS群317人）では、調整前解析、調整後解析のいずれにおいても、主要評価項目であるEuroQol-5 Dimension（健康関連の生活の質の評価）スコアにIMN群とSHS群で有意差はなかった。また、副次評価項目についても群間差は見られなかった。骨折部位の安定性と骨折の既往についても両群で同程度であった。.著者らは、「今回のランダム化臨床試験により、転子部骨折に対するIMN治療の1年後の転帰は、SHS治療と比較して同等であることが示された。この結果は、SHS治療が、転子部骨折に対するより低コストの治療選択肢として受け入れ可能であることを示唆している」と述べている。.本研究は、IMNの製造企業であるStryker社から資金提供を受けており、数人の著者が同社との利益相反（COI）に関する情報を明らかにしている。（HealthDay News 2023年6月7日）.https://consumer.healthday.com/physician-s-briefing-hip-fracture-2660927713.html.Copyright © 2023 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
