蝸牛内リンパ水腫（EH）の4種類のグレード分類方法のうち、3種類は観察者間および観察者内の一致度が優れており、そのうち1種類はメニエール病に伴う難聴とも強い相関を示すことが、「Acta Oto-Laryngologica」5月号に報告された。.首都医科大学（中国）のZhihao Han氏らは、既存研究で提案された4種類の蝸牛EHグレード分類方法（M1、M2、M3、M4）について、観察者間および観察者内の一致度、および評価されたグレードと難聴との相関を比較した。M1はライスネル膜の変位の有無と蝸牛管・前庭階の面積を評価する分類方法であり、M2は暗い中央階を囲む鼓室階と前庭階の外観に着目し、M3は蝸牛管の拡張度と前庭階の有無を調べ、M4は中央階の拡張度とその形態を評価基準とするものであった。メニエール病と診断され、ガドリニウム増強MRIを受けた患者31人に対して、2人の放射線科医がこれら4つの分類方法で評価を実施した。.その結果、重み付きカッパ係数を用いた、蝸牛EHの観察者間および観察者内の一致度は、M1の分類方法では良好（Good）であり、M2、M3、M4の分類方法では優秀（Excellent）であることが分かった。また、M2の分類方法で評価した蝸牛EHのグレードは、低～中周波数、高周波数、全周波数、メニエール病の臨床病期と相関していた。一方、M1、M3、M4の分類方法で評価したグレードは、これら4項目の一部でのみ相関が認められた。.著者らは、「本研究では、蝸牛EHのグレード分類方法として現在主流となっている4つをまとめ、各分類方法の観察者間および観察者内の一致度を比較した。その結果、M2が他の3つの方法よりも優れていることが示された。したがって、蝸牛EHのグレード評価にはM2を用いることが推奨される」と述べている。（HealthDay News 2023年6月1日）.https://consumer.healthday.com/physician-s-briefing-meniere-2660718467.html.Copyright © 2023 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
蝸牛内リンパ水腫（EH）の4種類のグレード分類方法のうち、3種類は観察者間および観察者内の一致度が優れており、そのうち1種類はメニエール病に伴う難聴とも強い相関を示すことが、「Acta Oto-Laryngologica」5月号に報告された。.首都医科大学（中国）のZhihao Han氏らは、既存研究で提案された4種類の蝸牛EHグレード分類方法（M1、M2、M3、M4）について、観察者間および観察者内の一致度、および評価されたグレードと難聴との相関を比較した。M1はライスネル膜の変位の有無と蝸牛管・前庭階の面積を評価する分類方法であり、M2は暗い中央階を囲む鼓室階と前庭階の外観に着目し、M3は蝸牛管の拡張度と前庭階の有無を調べ、M4は中央階の拡張度とその形態を評価基準とするものであった。メニエール病と診断され、ガドリニウム増強MRIを受けた患者31人に対して、2人の放射線科医がこれら4つの分類方法で評価を実施した。.その結果、重み付きカッパ係数を用いた、蝸牛EHの観察者間および観察者内の一致度は、M1の分類方法では良好（Good）であり、M2、M3、M4の分類方法では優秀（Excellent）であることが分かった。また、M2の分類方法で評価した蝸牛EHのグレードは、低～中周波数、高周波数、全周波数、メニエール病の臨床病期と相関していた。一方、M1、M3、M4の分類方法で評価したグレードは、これら4項目の一部でのみ相関が認められた。.著者らは、「本研究では、蝸牛EHのグレード分類方法として現在主流となっている4つをまとめ、各分類方法の観察者間および観察者内の一致度を比較した。その結果、M2が他の3つの方法よりも優れていることが示された。したがって、蝸牛EHのグレード評価にはM2を用いることが推奨される」と述べている。（HealthDay News 2023年6月1日）.https://consumer.healthday.com/physician-s-briefing-meniere-2660718467.html.Copyright © 2023 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
