便潜血検査が大腸がん死亡率の減少に関連

便潜血検査が大腸がん死亡率の減少に関連

便潜血検査(FOBT)による定期検診は、大腸がん死亡率の低下と関連している、という研究結果が、「JAMA Network Open」に2月27日掲載された。

カロリンスカ研究所(スウェーデン)のJohannes Blom氏らは、FOBTを用いたルーチンの大腸がん検診に早期に招待された場合と、遅れて招待された場合、または一切招待されなかった場合の、がん特異的死亡率を評価した。解析の対象は、早期に推奨を受けた20万3,670人と、遅れて推奨されたか全く推奨されなかった17万5,778人(対照群)であった。

最長14年間の追跡調査の結果、検診の平均受診率は63.3%であった。大腸がんによる死亡は、早期推奨群では約219万人年に834例であったのに対し、対照群では約225万人年に889例であり、大腸がん検診は大腸がん死亡のリスク低下(死亡率比0.86)、超過死亡のリスク低下(同0.84)に寄与していた。

著者らは、「この結果は、FOBTを用いた地域住民を対象とした組織的な大腸がん検診が、世界中で命を救う可能性があることを示唆しており、公衆衛生上重要な意味を持つ。検診の検査法として、グアヤック法によるFOBTよりも免疫学的便潜血検査(FIT)を採用し、より高い感度と受診率を得られれば、さらに多くの命を救える可能性があるが、検査で陽性が出た際に迅速なフォローアップの大腸内視鏡検査を確実に行うことが不可欠である」と述べている。(HealthDay News 2024年3月4日)

https://www.healthday.com/healthpro-news/cancer/fecal-occult-blood-testing-tied-to-reduction-in-colorectal-cancer-mortality

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