男女別の検出パネルが早期がんを高精度で検出

男女別の検出パネルが早期がんを高精度で検出

10種類のタンパク質からなる男女別のがん検出パネルが、男女の早期がんの検出に高い精度を示したとの研究結果が、「BMJ Oncology」に1月9日掲載された。

 米Novelna社のBogdan Budnik氏らは、プロテオームベースの複数のがんのスクリーニング検査を新たに開発するため、440人の健常人および18種類の早期固形がんの診断を受けた人から血漿サンプルを収集した。各サンプルの高濃度および低濃度のタンパク質3,000以上が測定された。多段階の統計的アプローチを用いて、早期がんとその発生組織を高い精度で検出できる男女別のタンパク質のセットが特定された。

 その結果、10種類のタンパク質からなるがん検出パネルは、男性、女性ともに高い精度を示した(AUCはそれぞれ0.98、0.983)。このパネルは、ステージIのがんを男性で93%、女性で84%特定することができ、特異度は99%であった。150種類のタンパク質からなる男女別の発生部位パネルは、80%以上の症例において、ほとんどのがんの発生組織を特定することができた。選択されたタンパク質の血漿中濃度を解析したところ、ほぼ全てのタンパク質はヒト血漿プロテオームの低濃度部分に存在することが判明した。

 著者らは、「これらの結果は、今後の研究の基盤となるものであり、集団レベルでのがんの診断に革命をもたらすプロテオーム解析の可能性を強調するものだ」と述べている。

 なお著者らは、本研究に資金を提供したNovelna社との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2024年1月10日)

https://www.healthday.com/medical-news-licensing/health-technology/sex-specific-detection-panels-show-high-accuracy-for-early-stage-cancer

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