ほとんどの患者が、研究や教育において自身の画像を使用することについて許可を求められた場合、医療の質に対する信頼が高まると回答したとのリサーチレターが、「JAMA Dermatology」に3月13日掲載された。
米メモリアル・スローン・ケタリング(MSK)がんセンターのTrina Salvador氏らは、画像の使用、同意、特定される可能性に関する意識を明らかにし、プライバシー保護のための実践に役立てるため、調査研究を実施した。英語を話す米国成人1,316人が集められ、回答者は29項目の横断的調査に回答した。
解析の結果、回答者の64.1%が、自分の画像が研究や教育に使用されても、医療の質に対する信頼に変化はないと回答した。画像の使用許可を求められた場合、信頼が高まったと回答した人は56.3%、信頼に変化はないと回答した人は40.5%であった。自身の医用画像の使用について、ジャーナルへの掲載、人工知能モデルのトレーニング、学会での発表、学生や研修医の教育に使用することに抵抗がないと回答したのは、それぞれ45.3%、54.6%、45.3%、62.0%であった。特定される可能性について、懸念があると回答した人は45.0%、ほとんどまたは全く懸念がないと回答した人は51.6%であった。ほとんどの回答者(84.9%)は、個人を特定されない画像の使用に抵抗がなかったが、個人を特定される画像の使用に抵抗がないとした人はわずか21.1%であった。回答者の大多数は、画像を使用する前に使用許可を問われることを好んだ(特定されない画像88.6%、特定される画像97.7%)。
著者らは、「本研究の結果は、透明性があり標準化された同意承諾と、非特定化のプロセスの必要性を強調するものである」と述べている。(HealthDay News 2024年3月22日)
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