教育水準の高さがアルツハイマー病の機能障害の保護因子である可能性

教育水準の高さがアルツハイマー病の機能障害の保護因子である可能性

アルツハイマー病(AD)を有するアフリカ系米国人患者では、教育水準(EA)で測定される認知予備力が、機能的能力と関連しているという研究結果が、「Journal of Alzheimer's Disease」に3月5日掲載された。

 米マイアミ大学ミラー医科大学院のFarid Rajabli氏らは、EAがAD患者の機能障害と関連するかどうかを、アポリポ蛋白E(APOE)ɛ4の保因の有無による差異とともに検討した。分析対象はアフリカ系米国人410人であった。

 解析の結果、pTau181高値のアフリカ系米国人において、EAが機能障害と相関することが分かった。高EAの人は低EAの人に比べ、機能的能力が高い可能性が有意に高かった(W=730.5)。高EAの機能的レジリエンスに対するこの効果は、ɛ4非保因者の方がɛ4保因者よりも有意に強かった(W=555.5)。

 Rajabli氏は、「これらの修正可能なリスク因子についてもっと知ることで、人々を助ける新たな手段が得られるかもしれない。教育がADを予防するわけではないが、最悪の症状を遅らせ、認知的健康が改善した状態の年数を伸ばせる可能性がある。さらに、環境と遺伝の相互作用を理解することができれば、より良い治療法を開発できる可能性もある」と述べている。(HealthDay News 2024年4月3日)

https://www.healthday.com/healthpro-news/neurology/higher-education-may-protect-functioning-with-alzheimer-disease

Copyright © 2024 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

logo
HealthDay Japan
healthdayjapan.com