妊娠糖尿病の診断回数と後の糖尿病発症リスクとの関連

妊娠糖尿病の診断回数と後の糖尿病発症リスクとの関連

出産歴が2回ある女性における妊娠糖尿病(GDM)の診断回数と、その後の糖尿病発症リスクとの関連が報告された。初回妊娠時のみにGDMと診断された女性に比べて、2回目の妊娠時のみに診断されていた女性、および2回とも診断された女性は、糖尿病リスクが有意に高いことが明らかになった。マギル大学(カナダ)のJoseph Mussa氏らの研究によるもので、詳細は「JAMA Network Open」に5月9日掲載された。

 この研究は、同国ケベック州の周産期医療データおよび医療費請求データを用いた後方視的コホート研究として実施された。1990年4月~2012年12月に2回の単胎出産の記録のある女性から、妊娠前に糖尿病や高血圧を診断されていた女性やデータ欠落者などを除外し、43万1,980人を解析対象とした。この対象の平均年齢は、2回目の出産時点で30.1±4.5歳であり、出産の間隔は2.8±1.5年だった。GDMの診断は、初回妊娠時のみの女性が1万920人(2.5%)、2回目の妊娠時のみが1万6,145人(3.7%)、2回ともが8,255人(1.9%)であり、39万6,660人(91.8%)はGDM診断の記録がなかった。

 3回目の妊娠、死亡、または研究期間終了までの追跡〔529万8,940人年、期間中央値11.5年(四分位範囲5.3~19.4)〕で、1万2,205人が2型糖尿病を発症した。GDMの既往のない群を基準として、年齢、人種/民族、併存疾患、出産の間隔、剥奪指数、パートナーの糖尿病および高血圧の既往などを調整して2型糖尿病発症リスクを比較。その結果、初回妊娠時のみにGDMと診断された群はハザード比(HR)4.35(95%信頼区間4.06~4.67)、2回目の妊娠時のみの群はHR7.68(同7.31~8.07)、2回とも診断された群はHR15.80(15.00~16.61)となった。

 次に、初回妊娠時のみにGDMと診断された群を基準として、前記の交絡因子を調整し解析すると、2回目の妊娠時のみに診断された群はHR1.76(1.63~1.91)、2回とも診断された群はHR3.63(3.36~3.93)となった。続いて、2回目の妊娠時のみにGDMと診断された群を基準とした解析では、2回とも診断されていた群はHR2.06(1.94~2.19)となった。

 全体として、初回妊娠時のみのGDMよりも2回目の妊娠時のGDMの方が、後の糖尿病発症リスクに強い関連が認められ、2回ともGDMと診断された場合は、より強い関連が認められた。また、GDM診断回数との関連のほかに、パートナーが糖尿病である場合には糖尿病発症リスクが43%高いという関連も見いだされた。

 著者らは、「われわれの研究結果は、GDMの既往やパートナーの糖尿病が、女性の糖尿病リスクに関連していることを示している。女性の糖尿病の予測および発症抑制のためには、リスク因子を個別に検討し、カスタマイズされた予防プログラムを構築する必要がある」としている。(HealthDay News 2024年5月9日)

https://www.healthday.com/healthpro-news/diabetes/researchers-quantify-the-risk-for-diabetes-after-gestational-diabetes

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