便検査異常所見から6カ月以内の大腸内視鏡追跡検査率は低い

便検査異常所見から6カ月以内の大腸内視鏡追跡検査率は低い
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大腸がん(CRC)のスクリーニング便検査(SBT)で異常があった後、6カ月以内に大腸内視鏡の追跡検査を受ける成人は半数以下であるとする研究結果が、「JAMA Network Open」に3月25日掲載された。

米国医師会(AMA)のElizabeth L. Ciemins氏らは、CRCのSBTで異常が認められた後6カ月以内の大腸内視鏡追跡検査に関する、品質評価指標を開発し検証するため、後ろ向き品質改善研究を実施した。データベース研究で6カ月以内の大腸内視鏡追跡検査率を求めるため、米国の医療機関(HCO)38カ所でCRCの初回SBTを受け、異常所見のあった50~75歳の成人を観察した。

解析の結果、38カ所のHCOにおける対象成人2万581人のうち、47.9%がCRCのSBTで異常結果が出た後6カ月以内に、大腸内視鏡追跡検査を受けていた。HCO間で有意差が見られた。大腸内視鏡追跡検査の受診率が有意に低かったのは、黒人患者(37.1%)とメディケアまたはメディケイドの保険に加入している患者(それぞれ49.2%、39.2%)であった。SBTの異常所見から6カ月以内の追跡検査率を測る品質評価指標は、実行性、有効性、信頼性があると判断された。信頼性統計はHCO間で中央値94.5%であった。

著者らは、「SBTの使用は全体として検診率を向上させるかもしれないが、CRCを診断するためには、理想的にはできるだけ早く、どんなに遅くとも異常な検査結果が出た後6カ月以内に、大腸内視鏡検査で追跡しなければならない」と述べている。

なお1人の著者が、エグザクトサイエンス社との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2024年3月27日)

https://www.healthday.com/healthpro-news/digestive-system/follow-up-colonoscopy-rate-low-within-six-months-of-abnormal-stool-test

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