集中して行う瞑想ベースの介入は統合失調症の症状を改善する

集中して行う瞑想ベースの介入は統合失調症の症状を改善する
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集中して行う瞑想ベースの介入(intensive meditation-based intervention;iMI)が、男性の統合失調症患者の陽性症状、特に難治性の幻覚・妄想を有意に改善することを示したランダム化比較試験の結果が、「Psychiatry and Clinical Neurosciences」に2月6日掲載された。

上海交通大学(中国)上海市精神衛生センターのTing Xue氏らは、治療抵抗性の幻覚・妄想を有する18歳以上の男性統合失調症入院患者64人を対象に、ガイド下で集中して行うiMI(背筋をまっすぐ伸ばすなどの7つの点に注意しながら仏陀の座位姿勢を取り、腹式呼吸するなど)が、治療抵抗性の幻覚・妄想と健康関連QOLに及ぼす影響を検討した。対象者は、8カ月にわたってiMIを中心とした介入を受ける群(介入群)、または総合リハビリテーションプログラム(GRP;手作業、描画、読書など)を受ける群(対照群)に1対1の割合でランダムに割り付けられた。介入群は、月曜日から土曜日には30分のiMIと60分のGRP、日曜日には90分のグループ介入を受け、対照群は、月曜日から土曜日には90分のGRP、日曜日には90分のグループ介入を受けた。

ベースラインと試験開始から3カ月と8カ月の時点において、統合失調症の精神症状を、症状の重症度を評価する半構造化面接である陽性・陰性症状評価尺度(Positive and Negative Syndrome Scale;PANSS)で評価した。また、知覚された瞑想のレベルをFive Facet Mindfulness Questionnaire(FFMQ)によりマインドフルネスのスキルとして評価し、さらに健康関連QOLを36-item Short Form(SF-36)で評価した。その上で、PANSSの総スコアの減少率、PANSS陽性・陰性スコアそれぞれの減少率を計算した。また、そのサブスケールである、P1(妄想)、P3(幻覚による行動)、P5(誇大性)、P6(猜疑心/迫害)、G1(心気症)、G3(罪責感)、およびG9(不自然な思考内容)も対象とし、幻覚(P3)および妄想(P1、P5、P6、G1、G3、G9)のスコアそれぞれの減少率を計算した。主要評価項目は、PANSSの総スコア、陽性・陰性症状スコア、および幻覚と妄想のスコアの減少率とした。副次評価項目はPANSS、SF-36、およびFFMQのスコアとした。

ベースラインから3カ月と8カ月の時点において、PANSS総スコア減少率を一元配置分散分析(ANOVA)で比較したところ、両時点とも、介入群は対照群より減少率が有意に高かった(3カ月:11.91±5.81%対−0.10±1.87%、8カ月:23.93±12.23%対3.15±5.31%、いずれもP<0.001)。また、陽性スコアの減少率(3カ月:17.92±0.96%対−0.39±0.32%、8カ月:33.86±18.05%対3.62±7.62%、いずれもP<0.001)と、PANSSサブスケールである幻覚(P3)および妄想(P1、P5、P6、G1、G9)の減少率も有意に高かった。さらに、スコアが25%以上減少した場合を治療反応ありと定義すると、8カ月時点においてPANSS総スコアで治療反応ありと判定された者の割合も、介入群が対照群より有意に高かった(37.5%対0.0%、P<0.001)。

副次評価項目については、PANSS総スコアとG3(罪責感)以外のサブスケールスコアは、反復測定ANOVAにより有意な群×時間効果が示された。これらについて共分散分析(ANCOVA)で両群の比較を行ったところ、3カ月と8カ月の時点において、介入群は対照群より、PANSS総スコア(同順で、PFDR=0.037、0.004、Cohen d=0.53、0.83)と、P3、P1、P5、P6、G1、G9スコアが有意に低かった(両時点で全てPFDR<0.05)。また、介入群の陽性症状スコアは、3カ月では有意差はなかったが、8カ月では有意に低かった(F=12.10、PFDR=0.002、Cohen d=0.87)。ただし、陰性症状スコアには、両時点とも有意差はなかった。さらに、3カ月と8カ月の両時点でSF-36に含まれている身体機能、日常役割機能(身体)、活力それぞれのスコア、および身体的項目を総合したもののスコアは、介入群では対照群より有意に高く、加えて、FFMQの総スコアおよびサブスケールである「観察」「描写」「内なる経験に反応しないこと」のスコアも両時点で有意に高かった。

著者らは、「今回の結果は、iMIは、抗精神病薬に並ぶ補助療法として有望であることを支持するものであり、特に臨床現場において、陽性症状を呈する患者に対して効果を発揮することが期待される」と述べている。(HealthDay News 2024年2月14日)

https://www.healthday.com/healthpro-news/mental-health/intensive-meditation-intervention-aids-schizophrenia-symptoms

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