てんかん介助犬(seizure dog)の導入により、重症の難治性てんかん患者の発作頻度が減少し、発作のない日数が増加したとの研究結果が、「Neurology」に2月28日掲載された。エラスムス・ロッテルダム大学(オランダ)のValérie van Hezik-Wester氏らは、毎週ないし毎日発作を起こす成人てんかん患者を対象に、stepped wedgeランダム化比較試験を行った。36カ月の追跡期間中、てんかん介助犬の導入(介入)時期が患者ごとにランダムに割り付けられ、20人が通常治療期間と介入期間の両方で観察された。その結果、28日間ごとの発作回数は、通常治療期間では平均115±164回であったが、介入期間では平均73±131回に減少した。追跡調査終了時点で、7人が50%以上の発作減少を達成した。一般化線形混合モデルによる分析の結果、介入期間中、28日間ごとの発作頻度が3.1%減少したことが示された。発作のない日数が増加した一方で、発作の重症度に変化はなかった。また、介入期間中、一般的な健康関連QOL(HRQoL)スコアに改善が見られた(EQ-5D-5Lで評価)。全般的な自己評価によるHRQoL、てんかん特異的HRQoL、ウェルビーイングも改善したが、これらの改善度は小さかった。著者らは、「本研究では、てんかん発作の重症度を除く全てのアウトカム指標において、介入により経時的に改善が見られた。発作頻度と一般的なHRQoLの改善が最も大きかった」と述べている。(HealthDay News 2024年2月28日)https://www.healthday.com/healthpro-news/neurology/seizure-dogs-can-reduce-seizure-frequency-improve-hrqol-in-epilepsyCopyright © 2024 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
てんかん介助犬(seizure dog)の導入により、重症の難治性てんかん患者の発作頻度が減少し、発作のない日数が増加したとの研究結果が、「Neurology」に2月28日掲載された。エラスムス・ロッテルダム大学(オランダ)のValérie van Hezik-Wester氏らは、毎週ないし毎日発作を起こす成人てんかん患者を対象に、stepped wedgeランダム化比較試験を行った。36カ月の追跡期間中、てんかん介助犬の導入(介入)時期が患者ごとにランダムに割り付けられ、20人が通常治療期間と介入期間の両方で観察された。その結果、28日間ごとの発作回数は、通常治療期間では平均115±164回であったが、介入期間では平均73±131回に減少した。追跡調査終了時点で、7人が50%以上の発作減少を達成した。一般化線形混合モデルによる分析の結果、介入期間中、28日間ごとの発作頻度が3.1%減少したことが示された。発作のない日数が増加した一方で、発作の重症度に変化はなかった。また、介入期間中、一般的な健康関連QOL(HRQoL)スコアに改善が見られた(EQ-5D-5Lで評価)。全般的な自己評価によるHRQoL、てんかん特異的HRQoL、ウェルビーイングも改善したが、これらの改善度は小さかった。著者らは、「本研究では、てんかん発作の重症度を除く全てのアウトカム指標において、介入により経時的に改善が見られた。発作頻度と一般的なHRQoLの改善が最も大きかった」と述べている。(HealthDay News 2024年2月28日)https://www.healthday.com/healthpro-news/neurology/seizure-dogs-can-reduce-seizure-frequency-improve-hrqol-in-epilepsyCopyright © 2024 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock