クローン病の手術法の比較に関する研究結果

クローン病の手術法の比較に関する研究結果
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クローン病(CD)に対して開腹または腹腔鏡下の小腸切除術、狭窄形成術、両手術法の複合手術を受けた患者において、小腸切除術単独が、入院期間が最も長く、術後の創傷部合併症のオッズが高いという研究結果が、「International Journal of Colorectal Disease」に7月29日掲載された。

米ガスリー・ロバート・パッカー病院のOguz AZ. Aras氏らは、2015~2020年にかけて米国外科学会(ACS)の全米手術品質レジストリデータベースから、CDに対して開腹または腹腔鏡下の小腸切除術または狭窄形成術を受けた全患者を照会した。2,578人のデータが登録され、そのうち87%が小腸切除術を受け、5%が狭窄形成術と小腸切除術の複合手術を受け、8%が狭窄形成術のみを受けた。

解析の結果、狭窄形成術と小腸切除術の複合手術が、手術時間が最も長かった。小腸切除術を受けた患者において、入院期間が最も長く、創傷の表層部および深層部の感染発生率が最も高く(44%)、敗血症発症率が最も高かった(3.5%)。小腸切除術は、複合手術および狭窄形成術と比較して、創傷部合併症のオッズ上昇と関連していた(オッズ比はそれぞれ2.09、1.9)。

著者らは、「30日以内の再手術と再入院に関して観察されたアウトカムは、3つの手術法のいずれも同等であった。同様に、退院時の患者の状態についても、3つの手術法とも同様のアウトカムを示した」と述べている。(HealthDay News 2024年8月1日)

https://www.healthday.com/healthpro-news/digestive-system/study-compares-surgical-techniques-for-crohn-disease

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