COPD入院患者の3分の2が吸入器を誤用

COPD入院患者の3分の2が吸入器を誤用
Published on

慢性閉塞性肺疾患(COPD)と診断されて入院した患者のうち、入院時に評価した吸入器の3分の2が誤用されているという研究結果が、「Chronic Obstructive Pulmonary Diseases」に6月20日掲載された。

フリブール大学病院(スイス)のGaël Grandmaison氏らは、総合内科に入院しているCOPD患者における吸入器の誤用率について報告した。2022年8月~2023年4月の間にCOPDと診断され内科に入院した、連続症例の96人を解析対象とした。

その結果、入院時に評価した160個の吸入器のうち、69.4%が誤用されていたことが確認された。このうち65.6%は吸入技術の重大な誤りによるもの、13.8%は最大吸入流量の不足によるものであった。さらに、吸入器の16.9%は使用に適さず、患者の82.3%は1つ以上の吸入器を最適ではない方法で使用していた。

パースペクティブ論文の著者である米シカゴ大学のValerie G. Press氏は、「吸入薬の効果を高めるには教育が重要であるが、多くの医療従事者、そして多くの場合患者自身さえも、患者が肺に十分な薬剤を取り込むことに苦労していることに気づいていない。特に複数の吸入薬が処方されている場合、患者が正しく吸入器を使用していることを確認するために、吸入器の使用方法に関する追加教育が必要である。必要なリソースに支えられた追加教育は、患者が最適な治療を受け、健康への悪影響を回避するのに役立つだろう」と述べている。(HealthDay News 2024年8月23日)

https://www.healthday.com/healthpro-news/pulmonology/two-thirds-of-copd-hospitalized-patients-misuse-inhalers

Copyright © 2024 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

logo
HealthDay Japan
healthdayjapan.com