監視療法(AS)を受けている前立腺がん男性では、ベースライン時のMRIにおけるProstate Imaging Reporting and Data System(PI-RADS)スコアは、生検の再分類と関連しているという研究結果が、「The Journal of Urology」に6月25日掲載された。
米ウィリアム・ボーモント大学病院のKiran R. Nandalur氏らは、Michigan Urological Surgery Improvement Collaborativeレジストリに登録されている、National Comprehensive Cancer Network(NCCN)分類で低リスクおよび予後良好の中間リスクの前立腺がん患者で、初回生検の前後6カ月以内にMRIを受け、ASに登録されている男性を特定した。1,491人のデータが対象となり、年齢の中央値は64歳、診断生検から6カ月をランドマークとした追跡期間の中央値は11.0カ月であった。
解析の結果、ベースラインのPI-RADSが4以上の病変(ハザード比2.3)、グレード1群に対するグレード2群(同2.5)、年齢の増加(10年増加当たりのハザード比1.8)は、生検再分類リスクの上昇と関連が認められた。NCCNリスク群とMRI所見との間に、有意な交互作用は認められなかった。
著者らは、「本研究の臨床的意義としては、特にNCCN分類で低リスクおよび予後良好の中間リスク群において重要となる、MRIによるASリスク層別化の改善、また監視の度合いの調整が挙げられる」と述べている。(HealthDay News 2024年8月14日)
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