直径2.5μm以下の微粒子物質（PM2.5）への曝露が多いほど、湿疹のオッズが高くなるという研究結果が、「PLOS ONE」に11月13日掲載された。米イェール大学医学部のGloria F. Chen氏らは、多様な背景を持つ米国成人を対象に横断研究を行い、PM2.5曝露による湿疹のリスクについて検討した。All of Us研究プログラムで収集された湿疹症例を、3桁の郵便番号を用いて、Center for Air, Climate, and Energy Solutionsの調査で得られたPM2.5の年間平均濃度と紐づけた。解析の結果、湿疹患者1万2,695人は、湿疹を有さない27万4,127人よりもPM2.5濃度が有意に高い地域に居住していた（0.83×10µg/m3対0.81×10µg/m3）。単変量解析では、PM2.5濃度と湿疹との間に有意な関連が認められた（オッズ比1.97）。この結果は、人口統計学的特性と喫煙状況を調整した多変量解析でも変わらず（同2.21）、調整因子としてさらにアトピー性の合併症を加えた場合も同様であった（同2.38）。著者らは、「PM2.5濃度が10μg/m3上がるごとに湿疹リスクが約2倍に増加するというこの研究結果は、臨床的に重要かつ有用だ。なぜなら米国環境保護庁の空気質指数は、これと同程度の桁数のPM2.5濃度差に基づいて算出されるからだ」と述べている。（HealthDay News 2024年11月13日）https://www.healthday.com/healthpro-news/skin-health/greater-fine-particulate-matter-linked-to-increased-odds-of-eczemaCopyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
