発症早期の関節リウマチ(RA)患者は高血圧の有病率と発症率が高く、従来から知られている心血管リスク因子を有する50歳以上の患者で特にリスクが高いとする研究結果が「Rheumatology: Advances in Practice」8月号に掲載された。ウェスタン・オンタリオ大学(カナダ)のBrook Hadwen氏らは、カナダ早期関節炎コホート(Canadian Early Arthritis Cohort)のデータを用い、罹患期間が1年未満の発症早期のRA患者2,052人(平均年齢55歳、女性71%)を対象に、高血圧の有病率と発症率のほか、これらに関連するベースライン時の諸因子を調べた。高血圧は、収縮期血圧(SBP)180mmHgまたは拡張期血圧(DBP)110mmHg以上が1回でも測定された場合、もしくはSBP 140mmHgまたはDBP 90mmHg以上が2回連続して測定された場合と定義した。解析には多変量ロジスティック回帰分析を用い、調整オッズ比(aOR)を算出した。ベースライン時の高血圧の有病率は全体で26%(537人;女性23%、男性34%)であった。高血圧の有病率には50歳以上(aOR 4.83)、糖尿病(同3.52)、肥満(BMI 30以上;同 2.75)、脂質異常症(同2.49)、 過体重(BMI 25.0~29.9;同1.62)が有意に関連していた。多くの因子でaORに大きな男女差はなかったが、過体重と過度の飲酒は女性の方が関連が強かった。また、ベースライン時に高血圧ではなかったRA患者のうち24%(1,515人中367人)が、中央値で5年の追跡期間中に高血圧を発症した(男性34%、女性21%)。高血圧の発症には、肥満(aOR 3.52)、50歳以上(同2.46)、過度の飲酒(同2.20)、過体重(同1.95)、脂質異常症(同1.69)が有意に関連していた。このうち過度の飲酒は男性で、脂質異常症は女性で強い関連が見られた。一方で、疾患持続期間やリウマトイド因子陽性などのRA関連因子や治療に関する因子は、有意な関連を示さなかった。著者らは「減量や飲酒制限、食生活や運動などの生活習慣の改善は高血圧の発症リスクを減らし、心臓病を予防する可能性がある」と述べている。なお、複数の著者が、ある製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2024年10月22日)https://www.healthday.com/healthpro-news/hcp-rheumatology/early-rheumatoid-arthritis-tied-to-hypertensionCopyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock