鎌状赤血球形質(SCT)を有する人において、横紋筋融解症や熱傷を伴わない身体的労作が突然死を引き起こすというエビデンスはなく、SCTが急性疼痛発作を引き起こすというエビデンスもないという研究結果が、「Blood」に1月30日掲載された。米ハーバード大学医学大学院のLachelle D. Weeks氏らは、SCTを有する人の労作関連死の報告において、死因として鎌状赤血球性疼痛発作が用いられる慣行の妥当性を検討するため、SCTを有する人における鎌状赤血球性疼痛発作の発症および労作関連死に関するシステマティックレビューを実施した。その結果、SCTを有する人と鎌状赤血球患者における合併症のない疼痛発作の発症を比較した研究は、特定されなかった。また、SCTを有する人における急性血管閉塞性疼痛発作の発症を裏付ける研究も特定されなかった。労作性横紋筋融解症を伴わない場合、SCTと原因不明の突然死の関連を裏付けるエビデンスはなかった。共著者であるヴァンダービルト大学医学部およびヴァンダービルト・メハリー鎌状赤血球症研究センターのMichael R. DeBaun氏は、「労作性横紋筋融解症や横紋筋融解症に至るクラッシュ症候群という、誰もがなり得る2つの病状を伴わない場合、SCTを有する人が突然死をより起こしやすいということはない。そのような極端な状況下であっても、原因不明の突然死がSCTに起因することはない。SCTを有する人において、SCT単独あるいは疼痛発作が突然死の根本原因である可能性は医学的にあり得ない」と述べている。なお複数の著者が、バイオ医薬品企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2025年2月3日)https://www.healthday.com/healthpro-news/blood-disorders/no-evidence-found-linking-sickle-cell-trait-with-unexplained-sudden-deathCopyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
鎌状赤血球形質(SCT)を有する人において、横紋筋融解症や熱傷を伴わない身体的労作が突然死を引き起こすというエビデンスはなく、SCTが急性疼痛発作を引き起こすというエビデンスもないという研究結果が、「Blood」に1月30日掲載された。米ハーバード大学医学大学院のLachelle D. Weeks氏らは、SCTを有する人の労作関連死の報告において、死因として鎌状赤血球性疼痛発作が用いられる慣行の妥当性を検討するため、SCTを有する人における鎌状赤血球性疼痛発作の発症および労作関連死に関するシステマティックレビューを実施した。その結果、SCTを有する人と鎌状赤血球患者における合併症のない疼痛発作の発症を比較した研究は、特定されなかった。また、SCTを有する人における急性血管閉塞性疼痛発作の発症を裏付ける研究も特定されなかった。労作性横紋筋融解症を伴わない場合、SCTと原因不明の突然死の関連を裏付けるエビデンスはなかった。共著者であるヴァンダービルト大学医学部およびヴァンダービルト・メハリー鎌状赤血球症研究センターのMichael R. DeBaun氏は、「労作性横紋筋融解症や横紋筋融解症に至るクラッシュ症候群という、誰もがなり得る2つの病状を伴わない場合、SCTを有する人が突然死をより起こしやすいということはない。そのような極端な状況下であっても、原因不明の突然死がSCTに起因することはない。SCTを有する人において、SCT単独あるいは疼痛発作が突然死の根本原因である可能性は医学的にあり得ない」と述べている。なお複数の著者が、バイオ医薬品企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2025年2月3日)https://www.healthday.com/healthpro-news/blood-disorders/no-evidence-found-linking-sickle-cell-trait-with-unexplained-sudden-deathCopyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock