心血管疾患は依然として世界の死因の第1位だが、非腫瘍性婦人科疾患(NMGD)が心血管疾患および脳血管疾患(C/CVD)のリスクに関連するという研究結果が「Heart」に2月24日掲載された。多嚢胞性生卵巣症候群(PCOS)、子宮内膜症、子宮筋腫などの慢性NMGDは患者の健康とウェルビーイングに大きな影響を与えるため、NMGDがC/CVDと関連している可能性がある。そこで、ルガーノ大学(スイス)産婦人科のGiorgia Elisabeth Colombo氏らは、NMGDとC/CVDの関連を調べるためにシステマティックレビューおよびメタアナリシスを実施した。文献は2024年4月21日までの関連研究について7つのデータベース(CENTRAL、MEDLINE、Embase、CINAHL、ClinicalTrials.gov、OpenGrey、Google.com)より検索した。対象は、NMGDとC/CVDの関連性についてリスク推定値と95%信頼区間(CI)を報告している観察研究とした。スクリーニングは独立した2名のレビュワーにより行われ、解釈に齟齬があった場合は第3者を交えたディスカッションにより解決した。NMGDとC/CVDの関連性を評価するために、試験内および試験間の変動の両方を考慮したランダム効果モデルを用いて要約相対リスク(SRR)と95%CIを算出した。C/CVDの複合アウトカムは、虚血性心疾患、脳血管疾患、心不全、末梢血管疾患のいずれかの発生と定義した。観察研究におけるバイアスのリスクはROBINS-Iツールを用いて評価した。検索の結果、6,639件の文献がスクリーニングの対象となり、そのうちの59件がフルテキストでのレビュー対象となった。そこから適格性を満たしていない31件を除外し、最終的に28件が解析の対象となった。28件の研究には327万1,242人が含まれた。研究の大部分(53.5%)で「深刻」/「重大」なバイアスのリスクがあると評価された。全体的に研究間の異質性は低く、NMGDを有する患者では、C/CVD(SRR1.28〔95%CI1.20~1.37〕、n=16、I2=65.3%)、虚血性心疾患(SRR1.41〔95%CI1.31~1.51〕、n=21、I2=73.7%)および脳血管疾患(SRR1.33〔95%CI1.18~1.51〕、n=16、I2=91.5%)のリスクが高くなっていた。NMGDのサブグループ解析では、子宮内膜症またはPCOSの既往のある患者で、C/CVDおよびその構成要素のリスクがより高いことが分かった。本研究の結果について著者らは、「本解析から全体的にも、サブグループ集団においてもNMGDとC/CVDの関連が示された。今回の知見はC/CVDを早期に発見し、予防プログラムを実施するための臨床診療に役立つだろう。ただ、文献に深刻で重大なバイアスのリスクがあったことなどを考慮すると、今後より厳密なデザインの試験を実施する必要がある」と述べた。なお、複数の著者が、バイオ医薬品企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2025年2月28日)https://www.healthday.com/healthpro-news/cardiovascular-diseases/gynecological-disorders-can-increase-risk-for-cardiovascular-cerebrovascular-diseaseCopyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock