女性において、口腔衛生スコアが低いことは、片頭痛などの疼痛スコアが高いことと関連するという研究結果が、「Frontiers in Pain Research」に4月9日掲載された。シドニー大学(オーストラリア)のSharon Erdrich氏らは、女性において、自己申告による口腔衛生、口腔マイクロバイオーム、さまざまな疼痛症状の関連を検討した。口腔衛生は、世界保健機関(WHO)の口腔衛生質問票を用いて評価された。身体の疼痛、片頭痛、腹痛は、それぞれの検証済み評価尺度を用いて測定された。解析の結果、口腔衛生スコアの最低五分位群に属する女性対象者は、片頭痛およびより高い身体疼痛スコアを有する可能性が高かった。交絡因子で調整後、4種類の口腔内病原菌がShort Form-36身体の痛み(SF36-BP)のスコアと有意に関連した。ガードネレラ(属)の相対存在量と口腔衛生スコアとの間に中程度の相関関係が見られた。一方、Lancefieldella(属)およびマイコプラズマ・サリバリウスは片頭痛との関連が見られた。著者らは、「われわれの研究は、口腔衛生スコアが低いことと、さまざまな口腔内病原菌の存在量が多いことが、高い疼痛スコアと関連していることを示した。また、痛みの現れ方への寄与も示唆された。これらの知見がより大規模な研究で確認された場合、口腔マイクロバイオームが疼痛のシグナル伝達において潜在的な役割を果たしている可能性があり、口腔マイクロバイオーム-神経系軸についての考察が必要であることを提唱するものである」と述べている。なお2人の著者が、Viome Life Sciences社との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2025年4月14日)https://www.healthday.com/healthpro-news/pain-management/lower-oral-health-scores-linked-to-higher-pain-scores-in-womenCopyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock
女性において、口腔衛生スコアが低いことは、片頭痛などの疼痛スコアが高いことと関連するという研究結果が、「Frontiers in Pain Research」に4月9日掲載された。シドニー大学(オーストラリア)のSharon Erdrich氏らは、女性において、自己申告による口腔衛生、口腔マイクロバイオーム、さまざまな疼痛症状の関連を検討した。口腔衛生は、世界保健機関(WHO)の口腔衛生質問票を用いて評価された。身体の疼痛、片頭痛、腹痛は、それぞれの検証済み評価尺度を用いて測定された。解析の結果、口腔衛生スコアの最低五分位群に属する女性対象者は、片頭痛およびより高い身体疼痛スコアを有する可能性が高かった。交絡因子で調整後、4種類の口腔内病原菌がShort Form-36身体の痛み(SF36-BP)のスコアと有意に関連した。ガードネレラ(属)の相対存在量と口腔衛生スコアとの間に中程度の相関関係が見られた。一方、Lancefieldella(属)およびマイコプラズマ・サリバリウスは片頭痛との関連が見られた。著者らは、「われわれの研究は、口腔衛生スコアが低いことと、さまざまな口腔内病原菌の存在量が多いことが、高い疼痛スコアと関連していることを示した。また、痛みの現れ方への寄与も示唆された。これらの知見がより大規模な研究で確認された場合、口腔マイクロバイオームが疼痛のシグナル伝達において潜在的な役割を果たしている可能性があり、口腔マイクロバイオーム-神経系軸についての考察が必要であることを提唱するものである」と述べている。なお2人の著者が、Viome Life Sciences社との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2025年4月14日)https://www.healthday.com/healthpro-news/pain-management/lower-oral-health-scores-linked-to-higher-pain-scores-in-womenCopyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock