乾癬性関節炎(PsA)患者は関節リウマチ(RA)患者と比較して診断が遅れるという研究結果が、「Annals of the Rheumatic Diseases」に3月29日掲載された。英バース大学のRachel A. Charlton氏らは、PsA患者とRA患者の診断に至るまでの期間を比較した。解析対象となったのは、PsA患者2,120人と、年齢と性別でマッチさせたRA患者2,120人であった。解析の結果、症状が発現してから専門医に紹介されるまでの期間は、PsA患者の方がRA患者よりも長かった。PsA患者の方が、かかりつけ医を受診してから診断を受けるまでの期間が長く(平均112日対89日、ハザード比〔HR〕0.87)、二次医療機関に紹介された後の診断の遅れも認められた(HR 0.86)。多発性関節炎を有する患者において、ベースライン時における疾患修飾性抗リウマチ薬の処方率は、PsA患者の方がRA患者よりも低かった(それぞれ54.0%、69.0%)。28関節を対象とする疾患活動性スコアは、ベースライン時ではRA患者の方が高かったが、3カ月後にはPsA患者の平均スコアの方が高くなった。著者らは、「本研究の結果から、早期診断・早期治療を促進し、患者の長期転帰を改善するためには、患者と医療チームの両方に対する教育が重要であることが示唆される」と述べている。なお複数の著者が、製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2025年4月30日)https://www.healthday.com/healthpro-news/hcp-rheumatology/psoriatic-arthritis-tied-to-delays-in-diagnosis-compared-with-rheumatoid-arthritisCopyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock