高い運動量のトレーニングを行っている男性アスリートは、非アスリートの男性と比較して、石灰化プラークの負荷が高いというレビューが、「JACC: Advances」6月号に掲載された。 米ネギダアカデミー・エジプト医学研究グループのAhmed Abdelaziz氏らは、アスリートと非アスリートを対象に、心臓CTで評価された冠動脈硬化症に対する持久運動の影響を検討した。解析には9件の観察研究が含まれ、対象者は合計6万1,150人であった。 解析の結果、運動量が1週間に3,000メッツ(METs)・分超の男性アスリートは、非アスリートの男性より冠動脈石灰化(CAC)スコアの平均値が高かった(平均差=31.62)。一方、運動量が1週間に1,500〜3,000メッツ・分の男性アスリートや1,500メッツ・分以上の女性アスリートでは、CACスコアに差は見られなかった。運動量と冠動脈CT血管造影で評価された石灰化プラークの数と量との関連性には、有意な男女差が見られた。 著者らは、「これらのギャップを解明し、運動が動脈硬化に及ぼす影響についてわれわれは理解を深めなくてはならない。アスリートにおける潜在性冠動脈硬化症の予後予測能を明確にし、最適な運動量に関する標準閾値を確立するためには、今後の質の高い縦断研究が必要不可欠である」と述べている。 なお著者の1人が、製薬企業および医療テクノロジー企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2025年5月28日) https://www.healthday.com/healthpro-news/exercise-and-fitness/high-volume-exercise-tied-to-increased-coronary-artery-calcification-score Abstract/Full Texthttps://www.jacc.org/doi/10.1016/j.jacadv.2025.101786 Copyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock