レーザー角膜内切削形成術(LASIK)後に、慢性ドライアイ(DE)と慢性神経障害性眼痛(NOP)を併発した患者の特徴を詳細に検討した結果が報告された。両者併発患者は、局所麻酔後の角膜知覚が亢進しているほか、角膜基底下の神経密度などの点で特異な変化が認められるという。バリャドリッド大学(スペイン)のAmanda Vázquez氏らの研究によるもので、詳細は「American Journal of Ophthalmology」8月号に掲載された。 LASIK後にはDEとともにNOPを併発することがあるが、そのような患者の特徴は十分解明されていない。Vázquez氏らは、LASIK後の患者89名を、NOP-DE併発群34人、DE単独群25人、および症状のない対照群30人という3群に分け、自覚症状や不安・うつレベルの評価、および、生体共焦点顕微鏡(IVCM)による角膜の観察や涙液機能検査などを行い、差異を検討した。 その結果、DE単独群と比較してNOP-DE群の患者は、ドライアイ質問票(mSIDEQ)の症状スコアが有意に高く(16.5±5.9対19.7±3.7、P=0.019)、疼痛スコアも高値であり(評価に用いた指標〔NRSとWFPRS〕がいずれもP<0.001)、人工涙液の使用率が高いという差異があるなど(76対100%、P=0.003)、多彩な眼局所症状が認められた。また、メンタルヘルス関連指標にも有意差が見られた。具体的には、NOP-DE群には病的な不安や抑うつを有する患者が多く(HADS-A、HADS-Dがそれぞれ8点以上の割合がいずれもP<0.001)、中枢性感作症候群の有病率が高かった(0対35.2%、P<0.001)。 眼科検査では局所麻酔後の角膜知覚に有意差があり、NOP-DE群はDE単独群より知覚が亢進していて(コシェ-ボネ知覚計で1.5±2.6対11.9±15.0mm、P=0.002)、角膜の過敏性が認められた。またIVCMでは、NOP-DE群において角膜基底下神経密度の低下(P=0.049)と角膜中央部の微小神経腫密度の増大(P=0.008)が観察された。加えて、評価した神経指標の多くが前述の自覚症状などの臨床パラメータと、中程度以上の相関関係があった。 著者らは、「LASIK後にDEを呈する患者において、麻酔後の角膜知覚の亢進や角膜基底下神経密度の低下、および角膜中央部の微小神経腫密度の増大が、NOPを特定するための指標となる可能性がある。これらの指標を臨床評価に組み込むことで診断精度を向上させ、この患者群における管理戦略の向上に役立てられるのではないか」と述べている。 なお、2人の著者がバイオ医薬品企業と利益相反(COI)に関する情報を開示している。(HealthDay News 2025年7月22日) https://www.healthday.com/healthpro-news/eye-care/indicators-of-neuropathic-ocular-pain-identified-after-lasik Abstract/Full Text(フルテキストの閲覧は有料となることがあります)https://www.ajo.com/article/S0002-9394(25)00172-2/fulltext Copyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock