予定帝王切開で生まれた児は、前駆B細胞急性リンパ性白血病(ALL)のリスクが高い可能性があるとする研究結果が、「International Journal of Cancer」に7月4日掲載された。 カロリンスカ研究所(スウェーデン)のChristina-Evmorfia Kampitsi氏らは、出産に関する包括的な情報が利用可能な1982〜1989年および1999〜2014年にスウェーデンで生まれた244万2,330人の児を対象に、分娩方法とALLとの関連を検討した。 その結果、予定帝王切開で生まれた児ではALLリスクが上昇する傾向が見られ(ハザード比〔95%信頼区間〕1.21〔0.96~1.54〕)、このリスク上昇は、主に前駆B細胞ALL(同1.29〔1.01~1.67〕)によるものと考えられた。この関連は、男児およびALL発症のピーク年齢である5歳以下の児において顕著であり、母体因子や周産期因子など潜在的な交絡因子を調整した後も関連は持続した。一方、緊急帝王切開と小児ALLリスク上昇の間に関連は認められなかった。 Kampitsi氏は、「帝王切開は産科医療において重要な手段であり、命を救う場面も少なくない。われわれは、医学的に必要な帝王切開について母親に不安を感じてもらいたくはない。しかし、本研究結果に加え、予定帝王切開で生まれた児で喘息、アレルギー、1型糖尿病の発症リスクが高まることを示す他の研究結果も考慮すると、医学的に適応のない帝王切開については改めて議論すべき十分な理由があると考えている」と述べている。(HealthDay News 2025年7月7日) https://www.healthday.com/healthpro-news/cancer/planned-c-section-may-be-tied-to-increased-risk-for-leukemia-in-offspring Abstract/Full Texthttps://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ijc.70027 Copyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock