慢性腎臓病(CKD)は歯の喪失リスク上昇と関連している可能性があり、歯が20本未満の人ではCKDの有病率が高いという研究結果が、「Renal Failure」に7月20日掲載された。 全南大学校(韓国)のNa-Yeong Kim氏とKi-Ho Chung氏は、韓国国民健康栄養調査(KNHANES)のデータを使用し、CKDと歯の本数との関連性を調査した。解析対象となったのは、第6回および第7回KNHANES(2013~2018年)から入手した、40歳以上の成人1万6,125人の生データであった。 解析の結果、歯が20本未満の人ではCKDの有病率が有意に高かった。年齢、性別、世帯収入、教育歴、アルコール摂取、喫煙、BMI、高血圧、糖尿病、狭心症、心筋梗塞、脳卒中、脂質異常症、1年以内の歯科検診、毎日の歯磨き頻度、衛生用品の使用(歯間ブラシかデンタルフロス)で調整後、CKDは歯が20本未満であることと関連した(オッズ比1.34〔95%信頼区間1.03~1.74〕)。 著者らは、「CKD患者に対する包括的な健康予防・管理計画を策定する際には、口腔衛生の向上を目的としたプログラムとの連携が重要である。また、歯の喪失とCKDとの関連をより明確にするためには、追加のリスク因子を考慮した大規模な縦断研究の実施が必要である」と述べている。(HealthDay News 2025年7月24日) https://www.healthday.com/healthpro-news/kidney-health/ckd-may-be-tied-to-higher-risk-for-tooth-loss Abstract/Full Texthttps://www.tandfonline.com/doi/10.1080/0886022X.2025.2531239 Copyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock