血圧をどこでどのように測定するのかによって、測定値に臨床的に重要な差が生じるとする研究結果が、「Annals of Internal Medicine」に8月19日掲載された。 台北栄民総医院(台湾)のJiunn-Tyng Yeh氏らは、診察室での血圧測定を基準として、異なる血圧測定法を比較した研究を特定するために、システマティックレビューを実施した。さらに、各測定法間の一致度および臨床的意義を評価するためにネットワークメタ解析を実施した。 対象者4万22人を含む65件の研究を対象に解析した結果、研究用の診察室血圧と比較して、収縮期血圧の統合平均値の差は、診察室で行う簡便な血圧測定で2.69mmHg高く、診察室での自動血圧計による測定で4.57mmHg低く、家庭血圧測定で4.59mmHg低く、昼間の自由行動下血圧測定(ABPM)で4.22mmHg低く、夜間ABPMで18.14mmHg低く、24時間ABPMで8.63mmHg低かった。また、血圧値が高い人ほど、研究用の診察室血圧と他の測定法による血圧との差が大きくなる傾向が認められた。 著者らは、「血圧測定法による差は一定ではなく、基礎となる収縮期血圧および拡張期血圧に依存することが示された。したがって、ガイドラインにおける血圧測定法ごとの現行基準値について再考がなされるべきである」と述べている。(HealthDay News 2025年8月18日) https://www.healthday.com/healthpro-news/cardiovascular-diseases/blood-pressure-measurement-methods-have-clinically-important-variance Abstract/Full Texthttps://www.acpjournals.org/doi/10.7326/ANNALS-24-02142 Editorialhttps://www.acpjournals.org/doi/10.7326/ANNALS-25-02804 Copyright © 2025 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock