前立腺肥大症(BPH)はうつ病および不安症のリスク上昇と関連しており、うつ病に対する因果関係が遺伝的根拠によって支持されるとする研究結果が、「International Journal of Psychiatry in Clinical Practice」に11月5日掲載された。 中南大学湘雅第三医院(中国)のJinjing Guo氏らは、UKバイオバンクから得られた横断的・縦断的・遺伝的データを用いて、22万9,001人を対象にBPHとメンタルヘルスとの関連を検討した。ベースラインでの関連を評価したうえで、7年間追跡した5万1,805人および14.9年間追跡した17万1,228人における前向きリスク(ハザード)も評価した。因果関係の特定にはメンデルランダム化解析を用いた。 その結果、ベースラインにおいて、BPHはうつ病および不安症のオッズ上昇と関連していることが分かった(オッズ比はそれぞれ1.42、1.44)。前向きの追跡では、BPHは7年後のうつ病および不安症の発症を予測し(同1.41、1.48)、さらに14.9年間にわたるうつ病および不安症のリスク上昇とも関連した(ハザード比はそれぞれ1.38、1.45)。サブグループ解析では、特に60歳未満、就労中、高所得、身体活動が少ない層でBPHがうつ病および不安症のリスクを有意に上昇させることが示された。双方向メンデルランダム化解析では、BPHはうつ病の原因となることが示されたが(オッズ比1.003〔95%信頼区間1.000~1.006〕)、不安症には因果関係は認められず、むしろ不安症はBPHリスクをわずかに抑制することが示された(同0.998〔0.997~1.000〕)。 著者らは、「遺伝学的解析の結果は、BPHがうつ病に及ぼす因果的寄与はごくわずかであることを示唆しており、慎重に解釈されるべきである。これらの知見は、BPHの心理的負担に関する不確実性を解消するとともに、臨床管理においてメンタルヘルスのスクリーニングおよび支援を組み込むことの重要性を強調するものである」と述べている。(HealthDay News 2025年11月18日) https://www.healthday.com/healthpro-news/men-health/benign-prostatic-hyperplasia-linked-to-depression-anxiety Abstract/Full Texthttps://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/13651501.2025.2579053?src= Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock