肥満リスクを高め、肥満表現型と関連する遺伝子が新たに同定されたとする研究結果が、「Nature Communications」に10月30日掲載された。 米ペンシルベニア州立大学ハック生命科学研究所のDeepro Banerjee氏とSanthosh Girirajan氏は、2つの大規模バイオバンクに登録された6つの祖先集団に属する83万9,110人を対象に、体格指数(BMI)に関する遺伝子ベースのレアバリアント関連研究を実施した。 複数の祖先集団を対象とするメタ解析の結果、重度肥満リスクを約3倍に高めるYLPM1、RIF1、GIGYF1、SLC5A3、GRM7を含む13の遺伝子が同定された。これらの遺伝子は脳および脂肪組織で発現し、体脂肪率などの肥満表現型と関連していた。YLPM1、MC4R、SLTMについては一貫した効果が認められた一方、GRM7およびAPBA1については祖先集団間で有意な異質性が認められた。肥満の浸透率は多遺伝子リスクとともに相加的に上昇し、フェノムワイド研究ではYLPM1と精神状態の変調といった関連が追加で認められた。さらに、心代謝性併存疾患もこれらの遺伝子の影響を受け、GIGYF1やSLTMはBMIを媒介因子とするか否かにかかわらず2型糖尿病と関連していた。また、LECT2やNCANを含む血漿タンパク質レベルの変化も認められ、これらはBMIに影響していた。 Banerjee氏は、「本研究で新たに同定された遺伝子は、肥満生物学における確立された経路と新規に見いだされた経路の両方を明らかにするものである。例えば、YLPM1は脳組織で発現する転写制御因子であり精神障害と関連しするが、研究は進んでいない。これは、ある集団での頻度が低かったためにこれまで見過ごされてきた遺伝子の典型的な例である」と述べている。(HealthDay News 2025年11月13日) https://www.healthday.com/healthpro-news/weight-loss/novel-genes-identified-conferring-severe-obesity-risk Abstract/Full Texthttp://nature.com/articles/s41467-025-64933-7 Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock