左室駆出率(LVEF)低下が認められるST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者において、間葉系幹細胞の冠動脈内注入により、心不全および心不全による再入院のリスクが低下するという研究結果が、「The BMJ」11月8日号に掲載された。 シラーズ医科大学(イラン)のArmin Attar氏らは、第III相ランダム化臨床試験において、同種ワルトンゼリー由来間葉系幹細胞の冠動脈内注入の効果を検討した。対象は、LVEFが40%未満の初発STEMI患者で、心筋梗塞発症後3~7日以内に介入群または標準治療群(対照群)にランダムに割り付けられた。 最終解析には396人(介入群136人、対照群260人)が含まれ、追跡期間の中央値は33.2カ月であった。解析の結果、間葉系幹細胞の冠動脈内注入は、心不全の発症、心不全による再入院、ならびに心血管疾患による死亡と心筋梗塞または心不全による再入院の複合エンドポイントに対する予防効果を示した(ハザード比はそれぞれ0.43、0.22、0.39)。一方で、心筋梗塞による再入院、全死因死亡、心血管疾患による死亡に対する有意な効果は認められなかった。また、介入群のLVEFは、対照群と比較して、ベースラインから6カ月時点までに有意に大きな改善を示した(β=5.88)。 著者らは、「初期治療として行う経皮的冠動脈形成術(PCI)において、ワルトンゼリー由来間葉系幹細胞の注入が、その後の有害事象を予防する有用な補助療法となり得ることを示している」と述べている。(HealthDay News 2025年11月5日) https://www.healthday.com/healthpro-news/cardiovascular-diseases/intracoronary-infusion-of-mesenchymal-stem-cells-beneficial-in-stemi Abstract/Full Texthttps://www.bmj.com/content/391/bmj-2024-083382 Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock