炎症性腸疾患(IBD)患者において異形成を認める場合、将来的な大腸腫瘍(CRN;大腸異形成および大腸がんを含む)のリスクが上昇するという研究結果が、「Clinical Gastroenterology and Hepatology」に2月16日掲載された。 米ニューヨーク大学グロスマン医学部のJordan Axelrad氏らは、IBD患者における異形成の有無およびタイプ別の臨床経過を検討するため、スウェーデン全国患者登録およびESPRESSO組織病理学コホートを用いた全国規模のコホート研究を実施した。対象は1969~2023年にIBDと診断された患者5万4,534人で、初回の異形成発生エピソードに基づき、異形成なし(ND)、判定保留(IND)、軽度の異形成(LGD)、高度の異形成(HGD)に分類された。 その結果、対象IBD患者のうち5万3,214人がND、1,320人に異形成の初回発生が認められた(IND 264人、LGD 1,031人、HGD 25人)。中央値13.3年の追跡期間中、進行したCRNを発症した割合はND群で2.3%であったのに対し、IND群では5.3%、LGD群では8.3%であった(調整ハザード比はそれぞれ1.85、3.51)。HGD群では40%が大腸がんを発症した(同47.88)。将来の異形成発生のリスク因子としては、男性であること、診断時年齢が低いこと、全大腸炎型の大腸炎、原発性硬化性胆管炎、組織学的炎症が挙げられた。 Axelrad氏は、「この知見は、がん検診の頻度や介入の必要性について、医師と患者がより適切な意思決定を行うために、信頼性の高い長期的データを提供することになる」と述べている。 なお、複数の著者がバイオ医薬品企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2026年2月19日) https://www.healthday.com/healthpro-news/digestive-system/risk-for-colorectal-neoplasia-increased-for-patients-with-ibd-and-dysplasia Abstract/Full Texthttps://www.cghjournal.org/article/S1542-3565(26)00097-2/abstract Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock