慢性腰痛(CBP)は、感覚モダリティ特異的および感覚モダリティ一般的な神経経路を介して、顕著な聴覚過敏に関連しているという研究結果が、「Annals of Neurology」に2月27日掲載された。ハンブルク・エッペンドルフ大学医療センター(ドイツ)のAlina E.C. Panzel氏らは、CBPを有する成人142人と疼痛を有さない対照51人において、音刺激および機械的圧刺激に対する行動反応と神経反応を比較した。CBP患者は、疼痛再処理療法(PRT)をプラセボおよび通常治療と比較するランダム化臨床試験に参加した。対象者は、機能的MRI検査中に低強度および高強度の不快音と機械的圧刺激を受け、その不快感を評価した。 解析の結果、健常対照群と比較して、CBP患者群では音刺激(Hedgesのg=0.95~1.03)および機械的圧刺激(g=0.49~0.66)に対する不快感が増強していた。CBP患者群では対照群と比較して、音刺激により一次聴覚野および島皮質の反応亢進、楔前部および内側前頭前皮質の反応低下(g=0.33~0.59)が示され、全般的および聴覚特異的な嫌悪処理パターン(g=0.33~0.39)ならびに線維筋痛症由来の多感覚過敏性パターン(g=0.43~0.50)の発現増加が認められた。縦断解析では、PRT群ではプラセボ群と比較して低強度の音刺激の不快感が低下しており、通常治療群と比較して内側前頭前皮質の反応増加も認められた。 責任著者である米コロラド大学アンシュッツ・メディカルキャンパスのYoni K. Ashar氏は、「これらの知見は、慢性腰痛が単に背部の問題というだけではなく、背部からの感覚信号、音、そしておそらくその他の感覚も含めたさまざまな感覚を増幅することで、脳が慢性疼痛の増幅に中心的な役割を果たしていることを示すエビデンスをさらに積み重ねるものである」と述べている。 なお、1人の著者が疼痛再処理療法センター、Lin Health、ボルダー郡のMental Health Partnersから顧問料を受け取ったことを明らかにしている。(HealthDay News 2026年3月10日) https://www.healthday.com/healthpro-news/neurology/auditory-hyperresponsivity-via-neural-pathways-seen-in-chronic-back-pain Abstract/Full Texthttps://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ana.78183?af=R Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock