血漿中リン酸化タウ217(p-tau217)は、認知機能が正常な高齢女性において、最大25年後の軽度認知障害(MCI)および認知症の発症と関連しているとする研究結果が、「JAMA Network Open」に3月10日掲載された。米カリフォルニア大学サンディエゴ校のAladdin H. Shadyab氏らは、Women's Health Initiative Memory Study(WHIMS)に参加した女性コホートを対象に、ベースライン時の血漿中p-tau217と、その後のMCIおよび認知症の発症との関連を検討した。参加者はプラセボ群と比較したエストロゲン単独投与群、またはプラセボ群と比較したエストロゲン+プロゲスチン投与群にランダムに割り付けられ、最大25年間にわたり追跡された。解析には、ベースライン時に認知機能が正常であった65~79歳の女性が含まれた。その結果、2,766人の参加者のうち1,311人が、複合エンドポイントであるMCIまたは認知症を発症した(MCI 849人、認知症752人)。log2変換したp-tau217が1標準偏差増加するごとに、MCIまたは認知症の発症、ならびに各アウトカムとの関連が認められた(ハザード比は、MCIまたは認知症の発症2.43、MCI発症1.94、認知症発症3.17)。エストロゲン+プロゲスチン投与群では、プラセボ群と比較してp-tau217と認知症との関連がより強かった(ハザード比4.18対3.07)。一方、エストロゲン単独投与群では有意な差は認められなかった。さらに、70歳超の女性、APOE ε4保有者、黒人女性と比較した場合の白人女性では、MCIまたは認知症との関連がより強かった。著者らは、「本研究結果は、血漿中p-tau217が将来のMCIまたは認知症の発症を予測する容易に測定可能なバイオマーカーとして有用であり、多様な集団において研究および臨床の双方でさまざまな用途が期待されることを支持するものである」と述べている。なお、1人の著者がバイオ医薬品企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。また、別の1人の著者が、April Krueger氏によるワイス社への集団訴訟の残余和解金を受領したことを明らかにしている。(HealthDay News 2026年3月13日) https://www.healthday.com/healthpro-news/neurology/p-tau217-linked-to-incident-mci-dementia-25-years-later-in-older-women Abstract/Full Texthttps://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2846152 Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock