過去に大腸内視鏡検査で腺腫が認められた高齢者は、その後大腸がん(CRC)を発症する可能性は高くなるものの、その累積リスクよりもCRC以外による死亡リスクの方が高いという研究結果が、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」に4月9日掲載された。米国退役軍人省(VA)サンディエゴ・ヘルスケアシステムのSamir Gupta氏らは、75歳以上の成人を対象に後ろ向きコホート研究を実施し、過去の大腸内視鏡検査で腺腫が認められた群と認められなかった群とを比較して、CRCの累積リスク、CRC以外の死亡率、および全死因死亡率を推定した。解析には、75歳より前に大腸内視鏡検査を受けていた9万1,952人のデータが含まれ、そのうち27.8%が腺腫あり、72.2%が腺腫なしであった。解析の結果、10年追跡時点におけるCRCの累積発症率は、腺腫あり群で1.1%、腺腫なし群で0.7%であった。また、10年間の追跡期間におけるCRCの累積死亡率は、腺腫あり群で0.5%、腺腫なし群で0.4%であった。一方、CRC以外による累積死亡率は、10年で46.9~48.4%に達した。さらに、全てのフレイルレベルにおいて、腺腫あり群では10年時点のCRC以外による累積死亡率はCRCの発症率を大きく上回った(範囲は非フレイル群の34.2%から重度フレイル群の82.0%まで)。著者らは、「高齢者は、他の健康上の懸念と比較して、サーベイランス目的の大腸内視鏡検査の優先度を下げることを検討してもよい」と述べている。なお、複数の著者がバイオテクノロジー企業および医療機器企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2026年4月20日) https://www.healthday.com/healthpro-news/cancer/study-looks-at-crc-risk-non-crc-mortality-in-seniors-with-prior-adenoma Abstract/Full Texthttps://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2847311 Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock