卵巣がん患者では、身体症状が抑うつスコアを不均衡に押し上げている可能性があるという研究結果が、「Cancer」に5月11日掲載された。米アイオワ大学のRachel Telles氏らは、卵巣がん患者における抑うつ重症度評価に対する身体症状の寄与について検討した。解析には、手術施行または術前補助化学療法開始の1~2週間前および1年後の追跡調査時に、心理社会的評価を完了した卵巣がん患者428人と健常対照群が含まれた。その結果、身体症状に関する項目は、群間で異なる反応特性を示した。卵巣がん患者では、健常対照群と比較して、抑うつ重症度がより低い段階でも身体症状を訴える傾向が見られた。また、卵巣がん患者では、身体症状以外の項目と比較して、身体症状に関する項目が認められる抑うつ重症度の閾値も低かった。こうした群間差は、1年後には認められなくなっていた。Telles氏は、「今回の知見が、がんに伴う身体症状と、従来型の抑うつ治療の対象となる認知面または感情面の症状とを区別して評価するための一助になることを期待している。より個別化されたケアによって、これらの患者のアウトカム改善につながることを期待している」と述べている。なお、複数の著者がバイオ医薬品企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。(HealthDay News 2026年5月11日) https://www.healthday.com/healthpro-news/cancer/somatic-symptoms-tied-to-depression-with-ovarian-cancer Abstract/Full Texthttps://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cncr.70344