真の経穴(True Acupoint;TA)への鍼治療は、脳卒中患者の神経機能障害を軽減し、運動機能の回復を促進する可能性があるという研究結果が、「CNS Neuroscience & Therapeutics」に6月3日掲載された。深圳市罗湖区中医院(中国)のXin Yu氏らは、脳卒中患者に対する鍼治療による特異的な神経可塑性変化を検討した。参加者は、2週間にわたりTAまたはシャム経穴(Sham Acupoint;SA)への鍼治療を受ける群にランダムに割り付けられた(それぞれ38人、18人)。臨床アウトカムの評価にはFugl-Meyer Assessment(FMA)、Brunnstrom Scale、National Institutes of Health Stroke Scale(NIHSS)が用いられた。また、神経可塑性変化の評価のため、皮質灰白質容積(Gray Matter Volume;GMV)の解析と、動的機能ネットワーク指標の測定も行われた。その結果、治療後にはNIHSSおよびFMAスコアの改善が見られたが、Brunnstromスコアの有意な改善はTA群でのみ認められ、TA群で四肢運動機能の改善がより大きいことが示された。TA群ではデフォルトモードネットワーク(DMN)の動態が調節され、ネットワークの分断性が有意に低下し、柔軟性も低下する傾向が見られた。これらの変化は、運動機能アウトカムの改善と相関していた。一方、SA群ではこのような調節効果は認められなかった。さらに、TA群では複数の脳領域でGMVの増加が認められ、特に右下前頭回弁蓋部、中心後回、および小脳第X小葉における容積増加は、運動機能の回復と正の相関を示した。SA群ではGMVに有意な変化は認められなかった。著者らは、「今回の結果は、鍼治療が、感覚運動統合に関わる広範な神経回路の構造的可塑性を選択的に高めることで、四肢運動機能障害からの回復を促進する可能性を示唆している」と述べている。(HealthDay News 2026年6月11日) https://www.healthday.com/healthpro-news/alternative-medicine/acupuncture-alleviates-neurological-impairment-after-stroke Abstract/Full Texthttps://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cns.70955 Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock