加速型経頭蓋磁気刺激(aTMS)を実施する際、患者ごとに脳の機能的結合に基づいて標的部位を設定することにより、治療抵抗性うつ病に対する抗うつ効果が増大するという研究結果が、「JAMA Psychiatry」に6月24日掲載された。米ハーバード大学医学大学院のJoseph J. Taylor氏らは、治療抵抗性うつ病に対するaTMSの標的部位を、機能的結合に基づいて設定する場合と頭皮上の位置に基づいて設定する場合の効果量を比較した。対象は、主診断が大うつ病性障害であり、Montgomery-Åsbergうつ病評価尺度(MADRS)スコアで中等度~重度のうつ病症状が認められ、治療抵抗性が中等度~重度である22~80歳の患者40人であった。全ての対象者がaTMS実施前に41分間のマルチエコー安静時機能的結合スキャンを受けた。そのうち半数は、このデータを用いて機能的結合に基づく標的を設定し、aTMSを実施した。機能的結合に基づく標的は、左背外側前頭前野のうち、既報の一般公開されているうつ病収束回路と最も高い相関を示す領域とした。頭皮上の位置に基づく標的設定には、Beam F3法を用いた。解析の結果、MADRSスコア低下の中央値は、機能的結合に基づく標的設定群で24点、頭皮上の位置に基づく標的設定群で18点であった。機能的結合に基づく標的設定の効果量は0.8で、1例の有益な標的同定に必要なスキャン数は5であった。個別化された標的は、同一個人内では再現性があり、個人間では異なっていた。Taylor氏は、「われわれが近年行った研究により、機能的イメージングのaTMS治療への活用には、臨床的な利点がある可能性を示すエビデンスが得られている。aTMSがさらに普及し、この治療をうつ病患者や他の精神疾患患者にどのように展開していくか判断する中で、こうした知見は重要である」と述べている。なお、複数の著者がバイオメディカル企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。また、複数の著者は本研究に記載されている方法と関連する仮特許の共同発明者である。(HealthDay News 2026年6月26日) https://www.healthday.com/healthpro-news/mental-health/individualized-connectivity-based-targeting-with-accelerated-tms-effective-for-depression Abstract/Full Texthttps://jamanetwork.com/journals/jamapsychiatry/article-abstract/2850583 Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock