代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)患者では、肝線維化と動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)との関連は血糖状態によって異なるという研究結果が、「Hepatology Communications」8月号に掲載された。延世大学医学部(韓国)のJaehong Jeong氏らは、MASLD患者を対象に、ガイドラインで推奨される非侵襲的肝線維化評価法によって判定した線維化重症度が、血糖状態別にASCVDの新規発症と関連するかを検討するため、後ろ向きコホート研究を実施した。FIB-4 indexと振動制御一過性エラストグラフィ(VCTE)の両方のデータが得られたMASLD患者6,519人が解析対象となり、このうち3,243人が正常血糖、2,369人が前糖尿病、907人が糖尿病であった。生存解析コホートには3,221人が含まれた。その結果、血糖状態が悪化するにつれて、ベースライン時の10年ASCVDリスクが上昇していた。縦断解析では、線維化重症度とASCVDの新規発症との関連は血糖状態によって異なっていた。前糖尿病状態の人では、肝線維化リスクが最も高い層で、ASCVDの新規発症リスクが上昇していた(調整部分分布ハザード比2.62)。この関連は、若年者でより明確であった。糖尿病患者では、5年間のASCVD累積発症率は全ての線維化リスク層で高かったが(15.2~18.5%)、線維化重症度に伴う有意な上昇は認められなかった。著者らは、「本研究結果は、MASLDにおけるASCVDリスク評価には個々の患者に応じたアプローチが必要であることを裏付けている。MASLDの評価時に判定された線維化重症度は、特に前糖尿病状態の人や若年者において、追加の臨床情報を提供する可能性がある」と述べている。(HealthDay News 2026年7月30日) https://www.healthday.com/healthpro-news/liver-health/link-between-liver-fibrosis-in-masld-ascvd-varies-by-glycemic-status Abstract/Full Texthttps://www.ovid.com/jnls/hepcomm/fulltext/10.1097/hc9.0000000000001013~the-risk-of-cardiovascular-events-in-metabolic Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock