進行した慢性腎臓病(CKD)患者では、心不全関連入院率が2011年から2021年にかけて上昇したという研究結果が、「Kidney International Reports」9月号に掲載された。 カロリンスカ研究所(スウェーデン)のRoosa Lankinen氏らは、進行したCKD患者における心不全の発生率および経時的な傾向を一般集団と比較して検討した。スウェーデン腎臓レジストリから、透析を受けていないCKDステージG4患者2万5,591人、G5患者1万3,968人、血液透析患者1万635人、腹膜透析患者4,511人のデータを収集した。 その結果、CKDが進行するほど心不全関連入院率は上昇し、一般集団の3.7~6.8倍であった。レニン・アンジオテンシン系阻害薬(RASi)およびβ遮断薬の使用率は、2011~2021年、比較的低い水準でほぼ一定していた(RASiは44.5~70%)。一方、透析を受けていないCKD患者では、利尿薬の処方が減少した。この結果と並行して、CKDステージ4、ステージ5(透析なし)、血液透析患者では、心不全関連入院率がそれぞれ51%、36%、30%上昇し、一般集団でみられた上昇を上回った。心不全関連死亡率は、透析を受けていないCKD患者(CKDステージG4で最大20.8%減)と透析依存性CKD患者(血液透析患者で最大66%減)のいずれにおいても一貫して低下した。しかし、その低下ペースは一般集団より緩やかであった。 著者らは、「今回の結果は、進行したCKD患者で心血管疾患による過剰な負担が増大していることを浮き彫りにするとともに、この非常に高リスクの集団に合わせた、エビデンスに基づく治療戦略の最適化が早急に必要であることを示している」と述べている。 なお、著者2人がバイオ医薬品企業との利益相反(COI)に関する情報を開示している。(HealthDay News 2026年8月31日) https://www.healthday.com/healthpro-news/kidney-health/2011-to-2021-saw-heart-failure-related-hospitalization-rise-in-ckd Abstract/Full Texthttps://www.kireports.org/article/S2468-0249(26)02927-X/fulltext Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock