新規に多発性硬化症(MS)と診断された患者では、B細胞枯渇療法(BCDT)と高有効性治療は、進行に関連する転帰よりも急性炎症の転帰に対して大きな効果を示すという研究結果が、9月9日付で「Neurology Open Access」に掲載された。ミュンヘン工科大学(ドイツ)のPaula Uibel氏らは、欧州9施設で登録され、再発性または進行性MSと新たに診断された成人を対象に、各疾患修飾療法間で、2年間の臨床転帰、画像所見およびバイオマーカーの転帰を比較した。参加者は、初回治療に基づき、注射剤プラットフォーム療法(17.1%)、経口プラットフォーム療法(29.9%)、高有効性治療(15.5%)、BCDT(19.8%)、無治療(17.7%)の5群に分類された。全体で、509人中455人が追跡を完了した。分析の結果、BCDT群では経口プラットフォーム療法群と比べて再発率が低く(発生率比0.38)、T2病変容積の減少が大きかった(容積比0.87)。高有効性治療でも同様の傾向が認められた。総合障害度評価尺度(EDSS)および血清ニューロフィラメント軽鎖の変化については、群間に差は認められなかった。血清グリア線維性酸性タンパク質のzスコアは全体としてわずかに低下したが、低下幅は経口プラットフォーム療法群で大きく、BCDT群および高有効性治療群では比較的高い値を示した。治療継続率は、経口プラットフォーム療法群と比べてBCDT群で高かった(72.3%対93.8%)。共著者であるカロリンスカ研究所(スウェーデン)のFredrik Piehl氏は、「B細胞枯渇療法やその他の強力な治療は、再発の減少およびMRI上の変化の減少と関連していた。しかし、2年後には障害度スコアに明確な差は認められなかった」と述べている。なお、複数の著者がバイオ医薬品企業との利益相反(COI)に関する情報を開示している。(HealthDay News 2026年9月10日) https://www.healthday.com/healthpro-news/neurology/therapies-compared-for-newly-diagnosed-multiple-sclerosis Abstract/Full Texthttps://neurology.org/lookup/doi/10.1212/WN9.0000000000000168 Editorialhttps://neurology.org/lookup/doi/10.1212/WN9.0000000000000178 Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock