ヘリコバクター・ピロリ(H. pylori)への曝露は、世界の大腸がん疾病負荷の一因である可能性があるという研究結果が、9月8日付で「eGastroenterology」に掲載された。香港大学(中国)のYunhao Li氏らは、システマティックレビューとメタ解析のデータを用いて、世界および地域別のH. pylori曝露状況と、H. pylori曝露と大腸がんとの疫学的関連を推定した。大腸がんの推定値には、Global Cancer Observatoryのデータを用いた。また、関連する大腸がんの疾病負荷を評価するため、推定関連割合(ERP)を算出した。その結果、H. pylori曝露は大腸がんリスクの1.59倍の上昇と関連しており、この関連はほとんどのサブグループで一貫していた。限られた観察研究では、H. pyloriの除菌は大腸がんリスクの低下と関連したが、その関連が認められたのは追跡期間が10年に達した後であった。世界全体では、43件の研究から得た推定値に基づく統合リスク寄与モデルにおいて、大腸がん症例の推定22.0%がH. pylori曝露に関連している可能性があった。一方、地域住民ベースの研究およびコホート研究14件に限定すると、対応する推定値は低かった。大腸がん発症率が低い地域では、H. pyloriに関連する疾病負荷が大きく、H. pyloriの感染率上昇に伴って増加した。出生年が最近のコホートでは、ERPが高いことが示唆されたが、症例数の絶対値は比較的安定していた。著者らは、「今回の結果は、特にH. pyloriの感染率が高く、資源が限られている地域において、大腸がんの一次予防戦略に役立つ可能性がある」と述べている。(HealthDay News 2026年9月14日) https://www.healthday.com/healthpro-news/digestive-system/h-pylori-exposure-may-contribute-to-global-burden-of-colorectal-cancer Abstract/Full Texthttps://egastroenterology.bmj.com/lookup/doi/10.1136/egastro-2026-100436 Copyright © 2026 HealthDay. All rights reserved.Photo Credit: Adobe Stock