1-1 HDN4月19日「パッケージニュース」No.1

米国でカフェインのサプリが販売禁止に

米食品医薬品局(FDA)は4月13日、純カフェインまたは高濃度カフェインを含有するサプリメントの販売を禁止すると発表した。違法に販売されている製品についても「市場からなくすための準備はできている」としている。

規制の対象となるのは、消費者に直接バルク(個包装されていない状態)でまとめて大量に販売されている粉末状または液状の純カフェインまたは高濃度カフェインのサプリメント。カフェインが含まれる医療用の処方薬や市販薬、昔から飲まれているカフェイン入り飲料などの一般的な食品は規制の対象外となる。

FDAは2014年、カフェインのサプリメントの過剰摂取に関連したそれまで健康だった男性の死亡例が2例報告されたことを受け、2015年および2016年に純カフェインまたは高濃度カフェインのサプリメントの摂取によるリスクについて注意喚起を行っていた。

FDA長官のScott Gottlieb氏は、プレスリリースで「以前からさまざまな対策を講じてきたにもかかわらず、純カフェインや高濃度カフェインはサプリメントとして消費者に販売され続けてきた。しかし、これらの製品の中にはひと箱に数千回分に相当する大量のサプリメントが入った状態で販売されているものもある」と説明。その上で「こうした製品を摂取すれば活力が得られると信じてスポーツ用ドリンクに混ぜて飲むなど、危険を伴う方法で摂取している若者は少なくない。また、個包装になっていないため計量が難しく、過剰摂取や乱用のリスクもある」と指摘している。

FDAによれば、高濃度カフェインの液状サプリメント2分の1カップに含まれるカフェインは約2,000 mg、粉末状の純カフェインの場合はティースプーン1杯に含まれるカフェインは約3,200mgで、これは20~28杯分のコーヒーに含まれるカフェインに相当する。粉末状の純カフェインの場合、テーブルスプーン2杯足らずでほとんどの成人の致死量に達し、小児の場合にはより少ない量でも死亡する可能性があるという。

なお、安全なカフェインの摂取基準は200mg(液状の高濃度カフェインでティースプーン2.5杯分、粉末状の純カフェインで16分の1杯分)とされている場合が多い。(HealthDay News 2018年4月13日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/nutritional-supplements-health-news-504/fda-cracks-down-on-caffeine-loaded-supplements-732931.html

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4.1.1

世界一辛いトウガラシで激しい頭痛、脳動脈に異常も

トウガラシを食べると救急科を受診しなければならないレベルの激しい頭痛が起こる可能性があることを、覚えておいた方が良いかもしれない―。トウガラシを食べるコンテストに参加した男性が、世界で最も辛いとされている種類のトウガラシを食べた後に「雷鳴頭痛」と呼ばれる激しい頭痛に苦しんだとする報告書が「BMJ Case Reports」4月9日オンライン版に掲載された。CT検査では脳動脈の一部の攣縮が認められ、男性は可逆性脳血管攣縮症候群(RCSV)と診断されたという。

報告書を執筆した米バセット・メディカルセンターのEdward Bischof氏らによると、この男性は34歳。ニューヨーク州で開かれたトウガラシを食べるコンテストで、世界で最も辛いトウガラシとされる「キャロライナ・リーパー」という種類のトウガラシを食べたという。その直後に男性は吐き気を催し、さらに数日間にわたって激しい首の痛みと頭痛が数秒間持続する症状が繰り返しみられた。

男性は救急科を受診し、さまざまな神経症状の検査を受けたが、異常はなかった。しかし、CT検査で脳動脈の一部の攣縮が認められ、RCVSによる雷鳴頭痛と診断された。その後、この男性の症状は自然消失し、5週間後のCT検査では脳動脈が正常に戻っていたという。

RCVSには必ずしも明確な原因があるわけではないが、特定の処方薬や違法ドラッグに反応して発症する場合がある。Bischof氏らによれば、トウガラシの摂取によるRCVS発症例の報告はこれまでなかったが、以前からカイエンペッパーの摂取が冠動脈の攣縮や急性心筋梗塞と関連していることが報告されている。

今回の症例報告について、米ノースウェル・ヘルス頭痛センター所長のNoah Rosen氏は「可逆的だが危険な脳動脈の攣縮に抗うつ薬や精神刺激薬、マリファナが関連することは分かっていたが、今回の報告からカプサイシンも関連する可能性が示された」と説明。その上で「治療は対症療法しかないため、問題を起こしうるこれらの物質の摂取を避けるしかない。したがって、世界一辛いトウガラシを食べようとしているなら、それは考え直した方が良い」と話している。(HealthDay News 2018年4月9日)

https://consumer.healthday.com/head-and-neck-information-17/headaches-health-news-345/one-man-got-a-nasty-surprise-from-world-s-hottest-chili-pepper-732695.html

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33241

高たんぱく質食、高齢男性の筋肉増加にはつながらず

「筋肉量を維持するには、たんぱく質の摂取量を増やせばよい」と考える高齢男性は少なくないだろう。しかし、少なくとも筋肉トレーニングなどの習慣がない高齢男性では、たんぱく質の摂取量を増やしても筋肉量には影響しないことが小規模なランダム化比較試験(RCT)で示された。このRCTの成績は「JAMA Internal Medicine」4月号に掲載された。

このRCTは、米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院のShalender Bhasin氏らが実施したもの。その背景について、同氏は「食事で必要なたんぱく質の量や、高たんぱく質食の価値に関するエビデンスは極めて乏しいにもかかわらず、多くの専門家が高齢男性にたんぱく質の摂取量を増やすよう推奨している。そこで、推奨量を上回るたんぱく質の摂取によって筋肉量や筋力、健康状態が向上するのかどうか検証する必要があると考えた」と説明している。

対象は、身体機能に制限があり(簡易身体能力バッテリー;SPPBで3~10点)、1日当たりのたんぱく質の平均摂取量が0.83g/kg以下の65歳以上の男性92人。対象者を、1日当たりのたんぱく質の摂取量を1.3g/kgに増やす高たんぱく質食群と米国医学研究所(IOM)の推奨量(0.8g/kg)とする群(対照群)にランダムに割り付け、6カ月間介入した。なお、両群で高強度の筋肉トレーニングや持久運動は行わないよう指示した。

6カ月間の試験を完遂した78人を対象に解析した結果、ベースライン時からの除脂肪体重(lean body mass;LBM)や筋力、身体機能の変化量は両群間に差がなく、高たんぱく質食によるこれらの測定値の改善は認められなかった。

このRCTの成績について、専門家らは「驚くべきものではない」との見解を示す。米ノースウェル・ヘルス・ハンチントン病院の栄養士であるStephanie Schiff氏は「減量や筋肉量の増加、疲労の軽減、全般的な身体機能の改善などには高たんぱく質食が有効だと考える人は少なくない。しかし、たんぱく質の取り過ぎは特に腎機能が低下した人には有害な場合もある。筋肉量を維持または増やしたいなら、たんぱく質の摂取とともにレジスタンス運動を行うことが不可欠だ」と指摘している。

一方、米レノックス・ヒル病院の栄養士であるSharon Zarabi 氏も運動の重要性を強調し、「運動とレジスタンス運動によって筋肉は作られ、増えた筋肉を維持するために適量のたんぱく質が必要となる」と説明。「今回の研究では運動習慣への介入は行われなかったが、今後、筋肉量を増やすトレーニングによる影響について検討すべきだろう」と話している。(HealthDay News 2018年4月3日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/food-and-nutrition-news-316/sorry-older-guys-protein-binges-won-t-boost-your-health-732567.html

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1-1 HDN4月9日「パッケージニュース」No.4

歯に貼るだけで食べた物が分かる超小型デバイス開発

歯に貼り付けるだけで食べた物や飲んだ物を識別するセンサーチップを搭載した超小型のウェアラブルデバイスが開発された。このデバイスを歯の表面に装着すると、摂取した食物や飲料に含まれるグルコースや塩分、アルコールの情報が無線で携帯型デバイスなどに送信されるという。詳細は「Advanced Materials」3月23日オンライン版に掲載された。

このデバイスを開発したのは米タフツ大学工学部教授のFiorenzo Omenetto氏ら。同氏らによると、これまでにも摂取した食べ物や飲み物の情報が分かるウェアラブルデバイスは開発されていたが、マウスガードや配線が必要で、劣化しやすく頻繁に交換が必要であるなど、さまざまな欠点があった。

Omenetto氏らが今回、開発したのはわずか2mm四方の超小型デバイスだ。このデバイスは凹凸のある歯の表面にもぴったりと貼り付けることができるしなやかな素材でできているという。デバイスの中心部には栄養素やさまざまな化学物質を吸収する「生体反応層」があり、これを二種類の四角形のリング状になった金の層がはさんだ三層構造。これらの層は小さなアンテナのように電波を送受信する。

Omenetto氏らによると、将来的にはより幅広い種類の栄養素や化学物質をターゲットにできるよう改造することも可能だという。また、同氏は「このデバイスは既に広く普及しているradio frequency identifier(RFID、ICタグなどを使用した無線通信による情報通信技術)を応用したものだ。歯だけでなく、皮膚など他の身体の部位に装着し、その部位における情報を読み取り、携帯型デバイスなどに情報を送信することも不可能ではない」と説明。「この新しいデバイスは、さまざまな用途で活用できるはずだ」と期待を示している。(HealthDay News 2018年3月28日)

https://consumer.healthday.com/health-technology-information-18/biotechnology-news-59/a-chipped-tooth-reveals-what-you-eat-and-drink-732223.html

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Close-up of a freshly griddled rib-eye steak resting on a white plate

ウェルダンのステーキで高血圧リスクが上昇か

ステーキはレアよりもウェルダンが好きだという人は、高血圧を発症するリスクがやや高いかもしれない―。米ハーバードT.H.チャン公衆衛生大学院のGang Liu氏らが米国の約10万人の医療従事者を対象に実施した予備的研究で、肉の焼き加減としてウェルダンを好む人や、グリルやオーブンなどで高温調理した肉や魚を食べる頻度が高い人では、高血圧を発症するリスクが上昇することが示されたという。この研究結果は米国心臓協会(AHA)が主催する疫学や予防医学などに関する学会(EPI/Lifestyle 2018、3月20~23日、米ニューオーリンズ)で発表された。

Liu氏らは今回、3件の観察研究〔看護師健康調査(NHS)およびNHS 2、医療従事者追跡調査(HPFS)〕に参加した日常的に牛肉や鶏肉、魚を食べている男女計10万人超を対象に、肉や魚の調理方法と高血圧リスクとの関連について検討した。研究登録時には対象者に高血圧や糖尿病、心疾患、がんはなかったが、平均で12~16年の追跡期間中に3万7,123人が高血圧を発症した。

1週間に赤肉または鶏肉、魚を2回以上食べていた人を対象に解析した結果、1カ月間に直火あるいは焼き網や鉄板、オーブンなどを用いて高温調理した肉や魚を食べる回数が15回以上の人では、4回未満の人と比べて高血圧を発症するリスクが17%高かった。また、肉の焼き加減としてウェルダンを好む人は、それよりもレアで焼いた肉を好む人と比べて同リスクが15%高かった。

また、肉を焦げるまで焼くと複素環芳香族アミン(HAA)や多環芳香族炭化水素(PAH)などの有害な化学物質が生じることが分かっているが、今回の研究ではHAAの摂取量が上位20%の群では、下位20%の群と比べて高血圧リスクが17%高いことも示された。

Liu氏らによると、肉を高温で調理すると発生するHAAなどの化学物質は、酸化ストレスや炎症、インスリン抵抗性を惹起することが動物実験で示されているという。このことから同氏は「ヒトでも同様の状態がもたらされ、高血圧の発症につながっている可能性がある」との見方を示している。

ただし、この研究は因果関係を証明するものではない。また、今回の研究に用いたデータには豚肉や羊肉に関する項目が含まれていないなど、肉や魚の種類が限られているほか、調理法に関しても、煮込んだ場合や強火で炒めた場合の情報は含まれていない。さらに、対象者は全て医療従事者で、ほとんどが白人だったため、Liu氏は「この研究結果を他の集団に当てはめることはできない」としている。

こうした研究の限界を踏まえた上で、Liu氏らは「食事では肉の摂取量を制限するだけでなく、調理法についても注意を払う必要があることを示したエビデンスの一つだ」との見解を示している。「われわれの研究は肉、特に赤肉の摂取量を抑え、直火や高温調理を避けることが高血圧予防に役立つ可能性を示している」と同氏は解説し、より健康的な調理法として「中火で適度な時間をかけてフライパンでソテーするか、ゆでると良いのではないか」と話している。

一方、AHAのスポークスパーソンで米ノースウェスタン大学フェインバーグ医学部予防医学教授のLinda Van Horn氏は「焦げた肉は食べないようにした方が賢明だ」としているが、全般的な食事の内容や生活習慣に気を付けることも重要だと強調する。「血圧を低下させる方法には、減塩や果物と野菜の摂取、定期的な運動、適正体重の維持など、有効性が示された方法がたくさんある。ウェルダンの肉を避けることは、その一つに過ぎない」と同氏は話している。

なお、学会で発表された研究結果は、査読を受けた専門誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2018年3月21日)

https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/high-blood-pressure-health-news-358/well-done-meat-may-not-be-good-for-your-blood-pressure-732173.html

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栄養満点のスムージーの作り方

スムージーは食事代わりにもなる栄養豊富な飲み物ですが、糖分が多く、たんぱく質が不足しているものもみられます。

以下を参考に、もっと栄養価の高いスムージーを作りましょう。

・まずは、ロメインレタス、チャード、ケール、パセリ、ミントなどの緑の葉野菜をたっぷり入れましょう。
・砂糖の代わりに果物を加えて甘みをつけましょう。ただし、カロリーを抑えるためには葉野菜が果物の2倍の量になるようにしましょう。
・粉末プロテイン、無脂肪乳、ギリシャヨーグルト、ナッツ類、ナッツバター、麻の実などを入れて蛋白質を追加しましょう。
・混ぜやすくするため、ココナッツ水、水、無糖のナッツミルクなどの液体を加えましょう。

情報元:米国運動協議会(ACE)(HealthDay News 2018年3月26日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/food-and-nutrition-news-316/health-tip-prepare-a-nutritious-smoothie-731605.html

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Donor Card

生体腎ドナー、「男性」「低所得者」で減少―米調査

米国では過去10年間に男性の生体腎ドナーが減少したことが、ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)のJagbir Gill氏らによる研究から明らかになった。女性からの生体腎の提供率はほぼ横ばいで推移しており、男女問わず低所得者層で提供率が低下したことも分かった。この研究結果は「Journal of the American Society of Nephrology」3月8日オンライン版に掲載された。

Gill氏らは今回、2005~2015年の米国の移植登録および国勢調査のデータを分析した。その結果、この間の人口100万人当たりの生体腎提供率は男性で19.3件、女性では30.1件で、男性と比べて女性の方が44%高かった。また、2005年から2015年にかけて女性では腎提供率はほぼ横ばいで推移していたが、男性では25%低下していた。

さらに、世帯収入別では男女問わず収入が下位50%の層で腎提供率が減少していた。その一方で、収入が上位50%の層では女性からの腎提供率は横ばいまたは上昇していたが、男性では横ばいまたは減少していた。

Gill氏らは「各世帯の主な稼ぎ手である場合が多い男性や世帯収入が低い人で生体腎の提供率が低いのは、ドナーとして腎の摘出手術を受けるために休暇を取らなくてはならないなど仕事への影響が懸念されているからではないか」と指摘。米国では腎ドナーの医療費は補償されるが、交通費や休暇を取得することで減る賃金は補填されないため、金銭面の障壁が腎提供を難しくさせている可能性があるとの見方を示している。

米セントルイス大学のKrista Lentine氏によると、生体腎の提供は2004年の6,647件から2014年には5,538件に減少した。生体腎の供給は需要に追い付いておらず、米国腎財団(NKF)によれば腎移植を待機する患者が約10万1,000人いるのに対し、2014年の腎提供は生体腎と死亡腎を合わせても1万7,100件にとどまっているという。

Lentine氏は「今回の研究結果からは、腎を提供することに伴う医学的リスクへの不安よりも、金銭面の不安が腎提供者の意思決定に強く影響している可能性が示唆された」とする一方で、生体腎ドナーではわずかであるが有意な腎不全リスクがあることを示した研究がある点に言及し、「個人的には腎不全リスクへの懸念が腎提供の減少をもたらす主な原因ではないと考えているが、この問題についても認識し、対応することは重要だ」と話している。

さらに同氏は「臓器提供者に金銭を支払うことは違法であり、認められるべきではないが、ドナーに金銭的な負担をかけないようにする対策も必要だ」と指摘している。なお、米国移植財団(ATF)は、ドナーの金銭的な負担を軽減する上で期待できる方法の一つとして、臓器ドナーに10日間以上の有給休暇などを保障するコロラド州の法案を挙げ、「このような法律が施行されることで男女問わず生体腎を提供しやすくなる可能性がある」とするステートメントを公表している。(HealthDay News 2018年3月8日)

https://consumer.healthday.com/senior-citizen-information-31/organ-donation-news-508/money-underpins-drop-in-kidney-donations-among-men-and-the-poor-731817.html

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塩分の取り過ぎによる害、他の栄養で帳消しにはできない?

塩分の取り過ぎによる心臓への害は、野菜や果物をたくさん食べるなど他の面で健康的な食事を心掛けたとしても帳消しにはできないことが、英インペリアル・カレッジ・ロンドンのQueenie Chan氏らによる研究から明らかになった。この研究結果は「Hypertension」3月5日オンライン版に掲載された。

塩分の取り過ぎは心疾患や脳卒中の主な原因である高血圧のリスクを高めることが知られている。米国心臓協会(AHA)は、1日に摂取する塩分の基準値としてナトリウム換算で2,300mg(食塩でティースプーン約1杯分に相当)未満に抑えることを推奨している。しかし、AHAによると、実際には食塩をそのまま摂取することは少なく、米国民が口にする塩分の4分の3は缶詰やパン、ハム類やチーズ、スナック類などの加工食品や総菜、レストランの食事に含まれたものだという。

これまで、塩分が高血圧リスクを高めることを示した数多くの研究結果が報告されていたが、塩分以外の栄養素の摂取状況が塩分と高血圧リスクとの関連に影響するのかどうかは不明だった。そこでChan氏らは今回、INTERMAP研究と呼ばれるコホート研究に参加した米国や英国、日本、中国の40~59歳の男女4,680人を対象に、塩分や脂質、たんぱく質およびアミノ酸、ビタミン、ミネラルなど80種類の栄養素と血圧のデータを分析した。データには尿中のナトリウムと、血圧を低下させる作用があるカリウムの排泄量も含まれていた。

その結果、尿中のナトリウム排泄量およびナトリウム排泄量に対するカリウム排泄量の比が高まると血圧の上昇が認められたが、このような関連に他の栄養素はほとんど影響しないことが分かった。この結果を踏まえ、Chan氏らは「高血圧前症や高血圧の蔓延を阻止し、制御するためには、食品の食塩含有量を大幅に減らす取り組みが必要だ」と強調している。

取り過ぎた塩分は水をたくさん飲めば薄まると考える人もいるが、今回の研究には関与していない米ニューヨーク大学(NYU)ランゴン医療センターの栄養士であるSamantha Heller氏は「水を余分に飲んでも身体が処理する塩分量に変化はない」と指摘する。その一方で、同氏が塩分の摂取量を減らす対策として勧めているのが、「食品の栄養表示を必ず確認すること」と「自宅で調理したものを食べること」だ。「(料理には)事前のちょっとした準備や計画は必要だが、最終的には節約にもつながる」と同氏は話す。さらに同氏は、カリウムが豊富に含まれるDASH食などを血圧の低下を促す食事療法として推奨している。(HealthDay News 2018年3月5日)

https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/dieting-to-control-salt-health-news-191/don-t-count-on-healthy-foods-to-blunt-salt-s-harm-731681.html

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4.1.1

果汁100%のジュースでも太る可能性はある?

痩せたければ果汁100%でもジュースは避けた方が良いかもしれない。米バージニア・メイソン・メディカルセンターのBrandon Auerbach氏らによる研究から、果汁100%ジュースを1日1杯飲むだけで、長期的にわずかだが体重が増加することが明らかになった。この研究結果は「Preventive Medicine」4月号に掲載された。

Auerbach氏らは今回、大規模な前向きコホート研究である女性健康イニシアチブ(Women’s Health Initiative;WHI)に1993~1998年に登録された閉経後女性4万9,106人を対象に、食物摂取頻度調査に基づいた果汁100%ジュースの摂取量と医療機関で測定された3年間の体重の変化との関連について検討した。

対象者の体重は3年間に平均で1.5kg増加していた。年齢、人口学的因子、喫煙、BMI、ホルモン補充療法、生活習慣因子、果物の摂取量の変化、加糖飲料の摂取量の変化などの体重に影響する可能性がある因子で調整して解析した結果、1日当たりの果汁100%ジュースの摂取量がコップ1杯分(約180mL)増えるごとに、3年間に体重が0.18kg増加することが分かった。

この結果について、Auerbach氏は「さほど大きな体重増加には見えないかもしれないが、平均的な国民でも毎年1ポンド(0.45kg)増加する米国人にとっては大きな増加だ」と説明。「果物のジュースに含まれている糖分が米国に肥満を蔓延させる一因となっている可能性がある」と結論づけている。なお、同氏らによると、果汁100%ジュースを飲むことで増えた体重は、同量の加糖飲料を飲んだ場合とほとんど変わらないレベルだという。

今回の研究では、果汁100%のジュースを飲むと体重は増えるのに対し、果物そのものを食べると体重が減少する可能性も示唆された。果物を1日1回食べると3年間に約0.45kgの減量が期待できることが分かったという。

Auerbach氏らによると、コップ1杯の果汁100%ジュースには糖分が15~30g含まれ、カロリーも60~120kcalあるという。果物そのものにも糖分は含まれているが、ジュースよりも食物繊維が豊富だ。「食物繊維が少ないジュースを飲むと、糖分がすぐに血液中に取り込まれてしまい、インスリンの働きを不安定にさせ、代謝に悪影響が及ぼされる」と同氏は説明する。

一方、専門家の一人で米マウントサイナイ・アイカーン医科大学のReshmi Srinath氏は「一般的に、ジュースを飲む人に比べて新鮮な果物を食べる人は、より健康的で活動的な生活習慣を守っているものだ」と指摘。その上で、「糖分の多い果物のジュースは肥満をもたらす要因の一つではあるかもしれないが、唯一の原因ではない」との見方を示す。また、今回の研究では対象者の果汁100%ジュースの平均摂取量が1日当たり1杯以下だったことも研究結果の解釈を困難にさせているとしている。

ただし、「母親は子どもに飲ませるジュースの量を制限し、代わりに果物を食べさせるべき」という点ではSrinath氏とAuerbach氏で意見が一致している。「小児期に身に付けたジュースを飲む習慣は大人になっても変わらないことが多いため、特に小児期はジュースの摂取量を制限することを勧める」とSrinath氏は助言している。(HealthDay News 2018年2月14日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/food-and-nutrition-news-316/one-hidden-culprit-behind-weight-gain-fruit-juice-731105.html

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1-2 HDN2月19日「ヘルスハイライト」No.2

魚油サプリに心血管疾患の予防効果はない?

青魚などに含まれるω3脂肪酸にはさまざまな健康効果があるとして、魚油由来のω3脂肪酸サプリメントを使用する人は多い。しかし、心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患のリスクが高い人が魚油サプリメントを使用しても、その後の心血管疾患の発症やそれによる死亡のリスクの低下は期待できないことが、英オックスフォード大学のRobert Clarke氏らによる研究で示された。この研究結果は「JAMA Cardiology」1月31日オンライン版に掲載された。

Clarke氏らは今回、心血管疾患の既往歴がある人を主とした高リスク者を魚油サプリメント使用群とプラセボ使用群にランダムに割り付け、致死性および非致死性の心血管疾患の発症リスクを比較検討した10件のランダム化比較試験(RCT)のメタ解析を実施した。解析対象は計7万7,917人(平均年齢64.0歳)で、平均追跡期間は4.4年だった。追跡期間中に2,695人が心筋梗塞などの冠動脈疾患で死亡し、2,276人が非致死性の心筋梗塞を発症していた。また、1万2,001人で重大な心血管イベント(初回の非致死性心筋梗塞、冠動脈疾患による死亡、致死性または非致死性の脳卒中、血行再建術の施行の複合)が発生していた。

解析の結果、魚油サプリメント使用群ではプラセボ群と比べて冠動脈疾患による死亡リスクは7%、非致死性心筋梗塞のリスクは3%低下していたが、いずれも統計学的に有意なリスクの低下ではなかった。また、重大な心血管イベントについても、魚油サプリメント使用による有意なリスクの低下は認められなかった。

米国心臓協会(AHA)は心疾患の既往歴がある人に対して心血管疾患予防を目的としたω3脂肪酸サプリメントの使用を推奨しているが、Clarke氏は「これまでに発表された大規模なRCTのデータを解析した結果、AHAの推奨を支持する結果は得られなかった」と説明している。

今回の研究には関与していない専門家の一人で、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校のBiron Lee氏も「ω3脂肪酸サプリメントの有効性については信頼性が高い研究のほとんどで否定されている」と指摘。「自分の患者には、ω3脂肪酸サプリメントを購入する金銭的な余裕があるなら、代わりにエクササイズ用のバイクやトレッドミルを購入するよう勧めたい」と話す。

一方、サプリメントの業界団体であるCouncil for Responsible NutritionのスポークスパーソンであるDuffy MacKay氏は、今回の研究結果について「統計学的に有意ではないが、冠動脈疾患の既往歴がある患者の心血管の健康増進にサプリメントが役立つ可能性があることを示唆した結果と見ることもできる」とコメントしている。

また、AHAのω3脂肪酸サプリメントに関するステートメントの筆頭著者で米ニューヨーク医学アカデミーのDavid Siscovick氏は「AHAが実施したエビデンスのレビューでは、冠動脈疾患の既往歴がある人が魚油サプリメントを使用することで死亡リスクが10%低下することが分かった。これは、Clarke氏らのメタ解析で示された数値(7 %低下)から、それほどかけ離れてはいない」と説明。その上で、魚油サプリメントを使用する際にはかかりつけ医に相談することを勧め、「サプリメント使用によるメリットは小さいかもしれないが、リスクは低いため、使用について検討する価値はある」との見解を示している。(HealthDay News 2018年2月1日)

https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/heart-attack-news-357/fish-oil-supplements-may-not-help-your-heart-study-730732.html

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