2HDN糖尿病ニュース9月20日配信2

全粒穀物の摂取量が多いほど2型糖尿病予防に有効か

精製されていない全粒穀物の摂取量が多いほど、2型糖尿病の発症リスクは低減する可能性があることが、デンマークがん学会研究センターのCecilie Kyrø氏らの研究から示唆された。1日1サービング(一食当たりの標準摂取量)の全粒穀物(16g)を摂取すると、男女ともに2型糖尿病予防に有効な可能性があるという。研究の詳細は「The Journal of Nutrition」9月号に発表された。

全粒穀物の摂取は2型糖尿病リスクの低減と関連する可能性が指摘されているが、全粒穀物の種類で効果に差はあるのか、またその適切な摂取量については明らかにされていなかった。Kyrø氏らは今回、デンマークの50~65歳の男女5万5,465人を対象に、食物摂取頻度質問票を用いて全粒穀物の1日当たりの摂取量とその種類を評価し、2型糖尿病の発症リスクとの関連を検討した。

中央値で15年間の追跡期間中に7,417人が2型糖尿病と診断された。解析の結果、1日1サービングの全粒穀物(16g)を摂取するごとに、2型糖尿病リスクは男性では11%、女性では7%低くなることが明らかとなった。

全粒穀物の種類別にみると、男性では小麦とライ麦、オート麦の全てが2型糖尿病リスクの低減と関連したのに対し、女性では小麦とオート麦のみがリスク低減と関連していた。しかし、こうした結果についてKyrø氏は、女性では糖尿病発症率が低いことが解析結果に影響した可能性があると指摘している。

これらの結果を踏まえ、Kyrø氏は「全粒穀物が2型糖尿病予防に重要な役割を果たす可能性が示された。2型糖尿病を予防するには、精製された穀物ではなく全粒穀物の摂取が推奨されるだろう」と述べている。

今回の研究は観察研究であるため、因果関係は明らかになっていないが、全粒穀物が糖尿病予防に有効とされる理由について、専門家の一人で管理栄養士のSamantha Heller氏は「全粒穀物は食物繊維やビタミン、ミネラル、たんぱく質、植物性栄養素を多く含んでいる。また、食物繊維はインスリン抵抗性を改善し、食後血糖値の急上昇や炎症を抑制することが分かっている。これらが2型糖尿病に対して有益な予防効果をもたらしている可能性がある」と話している。

Kyrø氏によると、1サービングの全粒穀物食品には16gの全粒穀物が含まれており、これは全粒粉パン約1枚分に相当するという。また、Heller氏は「米国の栄養ガイドラインでは1日に全粒穀物を3~4サービング摂取することが推奨されているが、これは座りがちな生活の人を対象としたものであるため、活動的な人であればより多く摂取する必要がある」と指摘している。(HealthDay News 2018年9月10日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-ii-diabetes-news-183/want-to-avoid-type-2-diabetes-eat-more-whole-grains-737582.html

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2HDN糖尿病ニュース9月20日配信1

妊娠糖尿病は出産から10年後も母児の健康リスクを高める

妊娠糖尿病の女性は出産から10年が過ぎても2型糖尿病を発症するリスクが高い可能性のあることが、新たな研究で示された。こうした妊娠糖尿病による健康リスクは、妊娠糖尿病の女性から生まれた子どもにも及び、過体重や肥満になる頻度が高いことも明らかになった。研究の詳細は「Journal of the American Medical Association(JAMA)」9月11日号に掲載された。

この研究は、米ノースウェスタン大学ファインバーグ医学部内科名誉教授のBoyd Metzger氏らが行ったもの。同氏らは、妊娠中の高血糖による有害事象を調べる国際的なコホート研究であるHAPO(Hyperglycemia and Adverse Pregnancy Outcome)研究のデータを用いて、母親4,697人とその子ども4,832人を対象に中央値で11.4年間追跡。母親を妊娠糖尿病の有無で分けた上で、出産後の母親の血糖異常や子どもの過体重および肥満に長期的に及ぼす影響について検討した。

その結果、妊娠糖尿病の女性は、追跡期間中に11%が2型糖尿病を、42%が前糖尿病を発症したのに対し、妊娠糖尿病のない女性ではそれぞれの発症率は2%、18%に過ぎず、妊娠糖尿病は出産後の母親の糖代謝に長期にわたり悪影響を及ぼすことが分かった。また、妊娠糖尿病の母親から生まれた子どもでは39.5%が過体重、19.1%が肥満であったのに対し、妊娠糖尿病でない母親から生まれた子どもではそれぞれの割合は28.6%、9.9%であり、母親の妊娠糖尿病により子どもの肥満リスクが高まることも明らかになった。

以上の結果から、Metzger氏は「妊娠糖尿病は、出産後の2型糖尿病を含めた糖代謝異常のリスク因子である上に、子どもの過体重や肥満と関連することが分かった」と結論づけている。

今回の研究結果は、妊娠中の高血糖と母親の2型糖尿病リスクや子どもの肥満リスクとの因果関係を証明するものではない。しかし、過去の研究では、適切な体重管理や定期的な運動といった生活習慣により、妊娠糖尿病の既往がある女性では2型糖尿病の発症リスクが大きく低減することが報告されている。これらを踏まえ、Metzger氏は「全ての妊婦を対象に血糖測定を行う必要があり、その結果、妊娠糖尿病と診断された場合には妊娠中から治療を開始し、母子ともに生涯を通じて健康的な生活習慣を維持するよう努めることが重要だ」と強調している。

この分野の専門家で米ニューヨーク・プレスビテリアン病院/コロンビア大学アービング医療センターのNoelia Zork氏も「妊娠糖尿病と診断された女性は出産後も毎年、血糖測定を受けるべきだ」と話している。「肥満女性の子どもは肥満になりやすく、成人後も肥満であるリスクが高い。女性が肥満で妊娠糖尿病でもあると、子どもが肥満になるリスクはさらに高まる。そのため、妊娠を計画している過体重や肥満の女性は、妊娠する前に体重を5%程度減らす必要がある」と助言している。(HealthDay News 2018年9月11日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-ii-diabetes-news-183/when-blood-sugar-rises-in-pregnancy-mom-and-baby-pay-the-price-737596.html

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1HDN9月18日「パッケージニュース」No.1

世界成人14億人に運動不足による疾患リスク、WHO調査

世界で成人の4人に1人が運動不足による疾患リスクに直面しているとみられることが、世界保健機関(WHO)の研究チームの調査で明らかになった。14億人を超える成人が座りがちな生活による運動不足が原因で心疾患や糖尿病、認知症、一部のがんを発症しやすい状態にあるという。詳細は「The Lancet Global Health」9月4日オンライン版に掲載された。

WHO非感染性疾患予防部門のRegina Guthold氏らは今回、世界168カ国、計190万人の18歳以上の成人を対象に実施された358件の調査データを用いて、国や地域別の運動不足の人の割合について分析を行った。

その結果、2016年には世界の女性の約3人に1人(31.7%)、男性の4人に1人(23.4%)が推奨される身体活動レベル(中強度運動を週に150分以上または高強度運動を週に75分以上)に達していないことが分かった。また、東アジアと東南アジアを除く全ての地域で、女性は男性に比べて運動量が少ないことも明らかになった。

そのほか、高所得国では、2001年から2016年にかけて運動不足の成人の割合は約5ポイント増加し36.8%に達したのに対し、東アジアや東南アジアといった低所得国では0.2ポイント増の16.2%にとどまっていた。この結果について、Guthold氏らは、高所得国ではデスクワークなどで座りがちな仕事が増えたことや車社会の発達で運動不足が加速しているのではとの見方を示している。

これらの結果を踏まえ、Guthold氏らは「自転車や徒歩で通勤したり、積極的にスポーツを楽しめるようなインフラ整備を国レベルで進めることが重要だ」と指摘している。論文の共著者でWHO同部門のFiona Bull氏は、こうした取り組みにおいては、特に女性が運動できる環境を整備して運動量の男女差を解消することが不可欠だと付け加えている。

この研究論文の付随論評を執筆したシドニー大学(オーストラリア)のMelody Ding氏によれば、一部の国や地域では女性が運動するのを妨げる社会的、文化的な障壁があり、例えば、女性の活動が著しく制限されるサウジアラビアやイラクでは成人の約半数が運動不足であると推計されるという。同氏はまた、「今回の調査では低所得国よりも高所得国で運動不足の蔓延が深刻化しているという結果が得られたが、運動不足に関連する疾患の負荷は低中所得の国でより大きいことにも注意が必要だ」と話している。(HealthDay News 2018年9月5日)

https://consumer.healthday.com/fitness-information-14/misc-health-news-265/over-1-4-billion-of-world-s-adults-face-disease-because-of-inactivity-who-says-737408.html

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4HDN国内ニュース9月18日配信2

日本人2型糖尿病患者の約3割に不眠症 神経症傾向が強いと不眠症リスク増、弘前大

日本人の2型糖尿病患者の約3割に不眠症がみられ、特に神経症傾向が強いと不眠症になりやすいことが、弘前大学大学院神経精神医学講座の古郡規雄氏らの研究グループの検討で示唆された。不眠症にはその他にも女性や一人暮らし、肥満などが関連したが、HbA1c値や生活習慣との関連はみられないことも分かった。詳細は「Journal of Diabetes Investigation」9月5日オンライン版に掲載された。

最近の研究では、睡眠障害は2型糖尿病のリスク因子であることが報告されており、中でも不眠症を伴う患者の割合は一般住民よりも高いとされている。また、不眠症には個人のパーソナリティ特性(personality traits)が関連することも示されている。古郡氏らの研究グループは今回、日本人の2型糖尿病患者を対象に、不眠症とパーソナリティ特性の関連を調べる横断研究を実施した。

対象は同大学病院に1年以上通院した糖尿病患者504人(平均年齢は63.9±12.5歳)。対象患者の睡眠障害はピッツバーグ睡眠質問票日本語版(PSQI-J)を用いて、パーソナリティ特性(外向性、協調性、勤勉性、神経症傾向、開放性)は日本語版Ten Item Personality Inventory(TIPI-J)を用いてそれぞれ評価した。また、対象患者の生活習慣因子やHbA1c値、抑うつ状態についても評価した。

その結果、対象患者のうち30.6%(154人)に不眠症が認められた。交絡因子で調整した解析の結果、不眠症と有意に関連する因子として、女性や一人暮らし、BMI高値、強い神経症傾向が浮かび上がった。一方で、HbA1c値や喫煙、飲酒、運動などの生活習慣因子と不眠症との間には関連は認められなかった。

以上の結果を踏まえて、古郡氏らは「日本人の2型糖尿病患者では不眠症の有病率が高く、神経症傾向といったパーソナリティ特性が関連することが分かった。2型糖尿病患者の不眠症に対する行動介入による治療効果については、さらに前向き研究で検討する必要がある」と結論づけている。(HealthDay News 2018年9月18日)

Abstract/Full Text
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jdi.12927

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「糖尿病が強く疑われる者」の割合は男女とも横ばいで推移――国民健康・栄養調査

厚生労働省は9月11日、2017年の「国民健康・栄養調査」の結果を発表した。「糖尿病が強く疑われる者」の割合は男性が18.1%、女性が10.5%であり、この10年間で男女とも有意な増減はみられず、その割合は加齢に伴い上昇することが分かった。また、血圧に関しては、男女ともこの10年間で平均血圧値は有意に低下していた。さらに、今回の調査では、高齢者の栄養状態は食事や身体活動、外出状況と関連することや、女性は20~50歳代で痩せている人(BMI 18.5未満)の割合が高いことなども明らかになった。なお、調査は2017年11月に全国から抽出した5,149世帯を対象に実施された。(HealthDay News 2018年9月13日)

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o-180905

世界成人14億人に運動不足による疾患リスク――WHO調査

世界で成人の4人に1人に当たる14億人が、運動不足が原因で心疾患や糖尿病、認知症、一部のがんのリスクに直面しているとの調査結果が「The Lancet Global Health」9月4日オンライン版に掲載された。

世界保健機関(WHO)非感染性疾患予防部門のRegina Guthold氏らは、世界168カ国、計190万人の18歳以上の成人を対象に実施された358件の調査データを用いて分析した。その結果、2016年には世界の女性の31.7%が、男性の23.4%が推奨される身体活動レベル(中強度運動を週に150分以上または高強度運動を週に75分以上)に達していなかった。低所得国に比べて高所得国で運動不足の蔓延が深刻化していることも分かった。(HealthDay News 2018年9月5日)

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o-180904

75歳以上の高齢者へのスタチン療法、2型糖尿病の有無で効果に差――スペインの研究

75歳以上の高齢者に対するスタチン療法の心血管疾患(CVD)一次予防効果は、2型糖尿病のない高齢者ではみられないが、85歳未満の糖尿病患者では期待できるとする研究結果が「The BMJ」9月5日オンライン版に掲載された。

Institut Universitari d’Investigació en Atenció Primària Jordi Gol(スペイン)のRafel Ramos氏らは、CVDのない75歳以上の高齢者4万6,864人を対象に後ろ向きコホート研究を実施した。その結果、2型糖尿病のない高齢者では、スタチン療法はCVDまたは全死亡のリスクを低減しなかった。また、75~84歳の2型糖尿病患者では、スタチン療法によりこれらのリスクは有意に低減したが、85歳以上ではその効果は減弱した。(HealthDay News 2018年9月6日)

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2HDN糖尿病ニュース9月13日配信2

たった一晩の睡眠不足が肥満の原因に?

たった一晩でも睡眠不足になると肥満につながるメカニズムの一端を解明したと、米ノースウェスタン大学のJonathan Cedernaes氏らが「Science Advances」8月22日オンライン版に発表した。健康な男性が一晩徹夜するだけでも、骨格筋は分解されて、脂肪が体に貯め込まれることが遺伝子レベルの解析で示唆されたという。

これまで多くの研究で、不眠や夜勤などで睡眠不足になると肥満や2型糖尿病などの発症リスクが高まることが報告されている。しかし、このことに関する分子レベルでのメカニズムはほとんど分かっておらず、これらの代謝性疾患リスクが上昇するのは睡眠不足が直接的な原因なのかどうかは解明されていなかった。

Cedernaes氏らは今回、平均年齢22.3歳の健康な男性15人に研究室に2泊してもらい、一晩徹夜すると遺伝的または生理学的に代謝がどのように変化するのかを調べる実験を行った。まず、参加者には1日目の晩に8.5時間の睡眠を取ってもらった。2日目の晩には、一晩中眠らずに徹夜してもらう群と8.5時間の睡眠を取る群に分けて比較した。

実験3日目の朝には、皮下脂肪と骨格筋の組織のサンプルを採取して遺伝子や蛋白質の発現量を調べた。その結果、一晩徹夜すると皮下脂肪組織では、代謝に関与するDNAのメチル化が広範に起こっていた。一方、骨格筋組織ではこうした変化はみられなかったものの、概日リズムに関与する遺伝子の発現量が増えたほか、増減した蛋白質それぞれの役割からみると筋肉を分解し、脂肪の蓄積を促すような変化が起こっていると考えられたという。

ただ、今回の結果は、一晩でも徹夜すると危険であると強調するものではなく、Cedernaes氏は「習慣的な睡眠不足で何が起こるのかという課題を提起するもので、睡眠不足が代謝にどのような影響を与えるのかを掘り起こしたものだ」と説明している。

専門家の一人で米コロラド州立大学のJosiane Broussard氏は、この研究は極めて重要なものだと評価した上で、「今回の研究から、睡眠不足の影響で骨格筋組織が減少し、脂肪の貯留が促される新たな機序が解明された」と述べている。一方で、米ワシントン州立大学准教授のEva Szentirmai氏は、この結果は実験室での人工的な環境で得られたものに過ぎず、「習慣的な睡眠不足に陥っている場合でも、それぞれの組織で今回と同様の変化がみられるかどうかは分からない」と指摘している。

Cedernaes氏は、必要な睡眠時間は人によって異なるが、一般には成人で1日7~9時間の睡眠を取ることが推奨されるとしている。また、夜勤などで睡眠時間が不規則な人は健康的な食生活を心掛け、定期的に運動するなど良好な生活習慣を保つべきだと助言している。(HealthDay News 2018年8月24日)

https://consumer.healthday.com/sleep-disorder-information-33/misc-sleep-problems-news-626/here-s-how-sleepless-nights-can-trigger-weight-gain-737046.html

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2HDN糖尿病ニュース9月13日配信1

血中アルドステロン高値で2型糖尿病リスク増

2型糖尿病と高血圧が併存する患者は多いが、血圧調節に重要な役割を果たすホルモンであるアルドステロンが、これらの疾患を関連づけている可能性のあることが新たな研究で示された。血中のアルドステロン値が高い人は2型糖尿病になりやすく、これらの関連には人種差がみられたという。詳細は「Journal of the American Heart Association」9月4日号に掲載された。

アルドステロンは副腎皮質ホルモンの一種で、腎臓でのナトリウムの再吸収を促進して体内のナトリウム量を維持する作用を持つ。アルドステロンが過剰に分泌されると体内にナトリウムと水分が貯め込まれるため、高血圧の発症につながることが知られている。

米オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターのJoshua Joseph氏らは今回、米国の大規模なコホート研究であるMESA(Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis)研究に参加した成人1,570人を対象に、血中アルドステロン値と2型糖尿病との関連について調べた。対象者の人種は非ヒスパニック系の白人や中国系米国人、黒人、ヒスパニック系米国人など多岐にわたっていた。

10.5年以上の追跡期間中に116人が2型糖尿病を発症した。対象者を血中アルドステロン値で三分位に分けて比較したところ、アルドステロンの血中濃度が最も高い群は、最も低い群に比べて2型糖尿病を発症するリスクは2倍以上であることが分かった。また、これらの関連には人種差がみられ、血中アルドステロン値が高い黒人ではリスクは3倍であり、中国系米国人では10倍に上ることが明らかになった。

2型糖尿病の主な原因には、インスリンの働きが低下するインスリン抵抗性と膵β細胞からのインスリン分泌不全が挙げられる。Joseph氏によると、これまでの研究でアルドステロンは骨格筋などのインスリン抵抗性や膵β細胞からのインスリン分泌の低下を引き起こすことが示されているという。そのため、同氏は「2型糖尿病では、アルドステロンの影響でインスリンが正常に働かなくなる可能性が考えられる」と話している。また、これらの関連に人種差がみられた理由は明らかではないが、同氏は遺伝要因や食塩感受性の違いによるものではとの見方を示している。

一方、専門家の一人で米モンテフィオーレ医療センター臨床糖尿病センター長のJoel Zonszein氏は、今回の結果はアルドステロンが2型糖尿病の発症に重要な役割を果たすことを証明するものではないとした上で、「われわれの経験上、高血圧や心不全の治療に用いられる抗アルドステロン薬のスピロノラクトンを用いても、インスリン抵抗性は改善しないことが分かっている。アルドステロンが2型糖尿病の発症に何らかの作用と及ぼすとしても、それは限定的なものではないか」とコメントしている。

Joseph氏らも今回の研究結果を臨床応用するのは時期尚早だとしているが、健康的な生活習慣でもアルドステロン値は下げられると話している。なお、同氏らの研究チームは、アルドステロンと2型糖尿病の関連をさらに検討するための臨床試験を計画中で、既に米国立衛生研究所(NIH)から助成金を得ているという。(HealthDay News 2018年9月4日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-ii-diabetes-news-183/new-hormonal-link-suspected-in-type-2-diabetes-737413.html

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1HDN9月10日「パッケージニュース」No.3

「朝食は遅め、夕食は早め」が肥満予防に有効?

朝食や夕食を取るタイミングを変えて、1日の中で食事を取る時間帯を制限するとカロリー摂取量を抑えられ、脂肪を減らせる可能性があることが、英サリー大学時間生物学・統合生物学のJonathan Johnston氏らが実施した小規模な予備的研究から明らかになった。この研究結果は「Journal of Nutritional Science」8月30日オンライン版に発表された。

今回の研究では、普段よりも朝食の時間を90分遅らせ、夕食の時間を90分早めて食事を取る時間帯を制限すると、1日当たりのカロリー摂取量が25%減り、普段通りの時間に食事を取っていた人と比べて体脂肪も2倍以上減少することが分かった。「食事はその内容だけでなく、タイミングも重要だ。食事を取るタイミングは研究テーマとしてはまだ新しいものだが、食習慣を少し変えるだけで健康になれる可能性があるため有望だ」とJohnston氏は説明している。

これまで、1日のうちで食事を取る時間帯を制限すると代謝が促進されることは動物実験で示されていた。しかし、ヒトでも同様の効果がみられるかどうかは不明だった。そこで、Johnston氏らは今回の予備的研究で、ヒトを対象に食事を取る時間帯を制限することの効果について検討した。

研究では、9人の男女に朝食の時間を普段より90分遅らせ、夕食の時間を90分早めてもらった。ただし、決められた時間内であれば食べる回数は制限しなかった。また、対照群とした7人には普段通りの時間に食事を取ってもらった。なお、参加者には血液検査に加えて、研究実施前から期間中に食事日記をつけてもらった。

その結果、10週間後には、食事を取る時間帯を制限した群では体脂肪が2%減少したのに対し、対照群では1%未満の減少にとどまっていた。また、1日当たりのカロリー摂取量も、食事を取る時間帯を制限した群では2,091kcalから1,553kcalに減少した。研究終了後に実施した質問票による調査から、時間帯を制限した群の参加者では「食欲が低下した」「間食の機会が減った」ことなどを理由に食べる量が減る傾向にあったことが分かった。

この理由について、Johnston氏は「時間帯を制限することで自分の代謝リズムに合ったタイミングで食事を取るようになった可能性がある。また、1日のうち空腹で過ごす時間が増えたことも要因ではないか」と推測している。

しかし、こうした食事時間の制限を守り続けるのは難しい場合が多いようだ。今回、食事する時間帯を制限した群の参加者の57%は、家族と時間が合わない、社会的な付き合いが難しいといった理由から長期間続けられなかったと回答していた。一方で、残る43%は「もっと柔軟に実践できるのであれば継続も考えたい」と前向きな考えを示していたという。

一方、今回の研究について、専門家の一人で米メイヨー・クリニック・ヘルスシステムの管理栄養士であるGrace Fjeldberg氏は「研究で実施された食事時間の制限は、間欠的な絶食の一種とも言える。しかし、絶食で短期間に減量できたとしても健康に良いとは限らず、減らした体重を長期間にわたり維持するのは難しいことも多い」と指摘する。米ジョンズ・ホプキンス・メディスンのSusan Carnell氏も「こうした食事法の減量効果については、より大規模な臨床試験で検証する必要がある」と話している。(HealthDay News 2018年8月30日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/dieting-to-lose-weight-health-news-195/later-breakfast-earlier-dinner-might-help-you-shed-body-fat-737232.html

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