1-1 HDN4月26日「パッケージニュース」No.1

ある種の降圧薬で女性の膵がんリスク上昇か

高血圧治療に使用されている短時間作用型カルシウム(Ca)拮抗薬が、閉経後女性の膵がんリスクを増大させる可能性があることが、米ベイラー医科大学のZhensheng Wang氏らによる研究から明らかになった。同薬を3年以上使用していた女性では、別の種類の降圧薬を使用していた女性と比べて膵がんリスクが約2倍であることが分かったという。この研究結果は米国がん研究協会の年次集会(AACR 2018、4月14~18日、米シカゴ)で発表された。

対象は、1993年から1998年にかけて実施された女性健康イニシアチブ(Women’s Health Initiative;WHI)に参加した閉経後女性14万5,551人(研究開始時の年齢50~79歳)。このうち841人が2014年8月までに膵がんを発症していた。

1993~1998年に使用した4種類の降圧薬(ACE阻害薬、Ca拮抗薬、β遮断薬、利尿薬)と膵がんリスクとの関連について、Cox比例ハザード回帰モデルを用いて解析した結果、短時間作用型Ca拮抗薬の使用歴がある女性では、別の種類の降圧薬を使用していた女性と比べて膵がんリスクが66%高いことが分かった。また、短時間作用型Ca拮抗薬を3年以上使用した女性では、別の種類の降圧薬を使用していた女性と比べて膵がんリスクが107%高いことも明らかになった。一方、長時間作用型Ca拮抗薬やACE阻害薬、β遮断薬、利尿薬については膵がんリスクの上昇は認められなかった。

今回の研究結果はWang氏にとって予想外だったという。同氏によると、これまでの研究では降圧薬は終末糖化産物 (AGE)の可溶性受容体(sRAGE)の血中濃度を増大させることが示されていた。sRAGEには抗炎症作用があり、その血中濃度が上昇すると膵がんリスクは低下することも分かっているため、むしろ降圧薬によって膵がんリスクは低下すると同氏は予想していた。

では、なぜ今回、短時間作用型Ca拮抗薬を使用した女性で膵がんリスクの上昇が認められたのだろうか。考えられる理由として、Wang氏は「短時間作用型Ca拮抗薬は、さまざまな種類の降圧薬の中では降圧効果が低いため、同薬を使用した多くの女性で血圧管理が不良だった可能性がある。高血圧は膵がんのリスク因子として知られる糖尿病のリスクに影響するため、短時間作用型Ca拮抗薬を使用していた女性では糖尿病リスクが高まっていたのかもしれない」と考察。また、研究では対象者に血液検査を行いsRAGEの血中濃度を測定したが、短時間作用型Ca拮抗薬を使用していた女性では、別の種類の降圧薬を使用していた女性と比べてsRAGEの血中濃度が低かったという。このことから、同氏は「短時間作用型Ca拮抗薬を使用していた女性では、炎症のコントロールが不十分であったためにがんリスクが上昇した可能性も考えられる」としている。

短時間作用型Ca拮抗薬にはニフェジピンやニカルジピン、ジルチアゼムなどがある。ただし、米国立がん研究所(NCI)によると、米国人が生涯に膵がんを発症する確率は1.6%に過ぎず、短時間作用型Ca拮抗薬によってリスクが上昇するとしても、絶対リスクとしてはかなり低い。

Wang氏は、今回の研究結果について「今後、検証する必要がある」としているが、米膵がんアクションネットワークのVictoria Rutson氏もこれに同意した上で、「患者は医師に相談することなく自分の判断で降圧薬の使用を止めるべきでない」と強調している。また、同氏は「もし膵がんの家族歴があり、普段みられないような症状が現れた場合には、消化器専門医を受診してほしい」と助言している。

なお、学会発表された研究結果は査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2018年4月17日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/pancreatic-cancer-news-105/some-blood-pressure-meds-tied-to-pancreatic-cancer-risk-in-women-732998.html

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4.1.1

がん治療薬、「軽い朝食とともに服用」で減量可能か

米国では、前立腺がんの治療でアビラテロン酢酸エステル(商品名ザイティガ)を使用すると、1カ月当たりの治療費は約1万ドル(約106万円)に上る。しかし、軽い朝食とともにザイティガを服用すれば、使用量を減らし、治療費を節減できる可能性があることが、米シカゴ大学のグループが実施したランダム化比較試験(RCT)で示された。RCTでは、標準用量の4分の1の量のザイティガを低脂肪の朝食とともに服用した患者でも、標準的な用法および用量で同薬を使用した患者と同程度の効果が認められたという。詳細は「Journal of Clinical Oncology」3月28日オンライン版に掲載された。

ザイティガは、男性ホルモンの分泌を抑えるホルモン療法などを実施しても効果がみられない去勢抵抗性前立腺がん患者に対する標準的な治療で使用されている薬剤で、通常、患者は起床後に250mg錠を4錠(計1,000mg)服用し、服用から1時間を空けて朝食を取るよう指示される。

しかし、去勢抵抗性前立腺がん患者72人を対象としたこのRCTでは、ザイティガの使用量を標準的な用量の4分の1(250mg)に減らしても、シリアルやスキムミルクなどの低脂肪の朝食とともに使用すれば、標準的な用法および用量で使用した場合と遜色ない効果が得られる可能性があることが示された。具体的には、治療開始から約9カ月後の無増悪生存期間(PFS)や前立腺特異的抗原(PSA)が50%以上低下した患者の割合は、標準用量群と250mgを朝食とともに使用する群で有意差はなかったという。

このRCTを実施した米シカゴ大学医学部のRussell Szmulewitz氏らによると、米国では前立腺がん治療でザイティガを使用すると、同薬にかかる費用だけで1カ月当たり8,000~1万1,000ドル(約85万~117万円)が必要になり、年間10万ドル(約1060万円)を超えることも珍しくないという。しかし、今回のRCTでは、同薬を低脂肪の朝食とともに服用することで薬剤費を通常よりも75%節減できることが示された。

この結果を踏まえ、Szmulewitz氏は「(朝食前の)空腹時にザイティガを使用するのは効率的ではない」と指摘。また、「(ザイティガを朝食とともに服用することで)服薬スケジュールが分かりやすくなり、自己管理が容易になる。標準的な使用法ではザイティガを使用してから朝食まで1時間を空ける必要があったが、朝食とともに服用するのであれば患者は好きなタイミングで朝食を取ることができる」と話し、メリットは金銭面にとどまらないとの見解を示している。

さらに、Szmulewitz氏は「今後、より大規模な臨床試験で検証する必要はあるが、医薬品の経済性の観点から、薬剤を処方する医療提供者と患者、保険者にとって、この研究データは考慮に値するものといえるだろう」と話している。(HealthDay News 2018年3月28日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/prostate-cancer-news-106/a-light-breakfast-might-cut-cost-of-pricey-prostate-cancer-drug-732344.html

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1-1 HDN3月29日「今日のニュース」No.1

タミフルと小児の自殺リスク、関連認められず

1~18歳の小児がインフルエンザ治療薬のオセルタミビル(商品名タミフル)を使用しても自殺リスクは上昇しないことが、米イリノイ大学シカゴ校(UIC)のJames Antoon氏らの研究から明らかになった。この研究結果は「Annals of Family Medicine」3/4月号に発表された。

米国ではタミフルは1999年に承認され、その後小児診療でも広く使用されている。2005~2011年のタミフル処方例の約4割を16歳以下の小児への処方例が占めていたとの報告もある。

しかし、2000年代に入るとタミフルを使用した小児患者で異常行動や精神病性症状、自殺といった事象がみられたとする症例報告が相次いだ。その一方で、ランダム化比較試験(RCT)や観察研究の中にはタミフル使用とこれらの事象のリスクに関連はないことを示したものもあり、一貫した結果は得られていなかったが、2006年にこれらのリスクに関する警告文がタミフルの添付文書に追記されることになった。

Antoon氏らは今回、米国の診療報酬請求データベースを用いて、2009~2013年のインフルエンザシーズン(計5シーズン)の間に自殺を図った1~18歳の小児2万1,047人を特定した。このうちタミフルを使用していたのは251人(平均年齢15歳、61%が女児)だった。

解析の結果、タミフル使用と自殺との間に有意な関連は認められなかった。また、インフルエンザと診断されたがタミフルは使用しなかった場合についても、自殺リスクの有意な上昇は認められなかった。

Antoon氏によると、自殺行動にはさまざまな要因が影響する可能性があるため、タミフルの使用によって自殺リスクが高まるのかどうかを明らかにするのは困難だと考えられていた。そこで今回の研究では、タミフルを使用し、自殺を図った個々の小児について、タミフルを使用していた時と使用していなかった時における行動を比較するケース・クロスオーバー・デザインの解析を実施したという。具体的には、タミフルを使用していた251人の個々の小児について、自殺を図る直前の10日間を曝露期間、同じインフルエンザシーズンだがそれよりも前の4つの時点における10日間を対照期間として比較した。「この方法によって抑うつや精神的な健康上の問題、心的外傷、虐待などのほか人種や民族といった要因による影響を取り除いて解析することができた」とAntoon氏は説明している。

ただし、Antoon氏は「この研究結果によって、小児にタミフルを使用することに関する懸念が全て打ち消されたわけではない。これまでに報告されている異常行動や意識障害、幻覚、せん妄といった自殺以外の神経精神症状の副作用については、今回の研究では否定されていない」としている。

また、同氏は「タミフルには嘔吐や下痢、頭痛などの副作用がみられることもあるが、一部の患者にとっては命を救う薬になることも確かだ」とした上で、「健康な小児のインフルエンザ発症例に対しては、必ずしもタミフルが必要ではない。常にベネフィットとリスクのバランスを考慮しながら処方を決定すべきだ」と強調している。

専門家の一人で米イェール・グリフィン予防研究センターのDavid Katz 氏もこれに同意し、「どのような医療行為でも、害を与えないことを最優先するという誓いの下で意思決定が行われる」と説明。その上で「この研究結果はタミフルと小児の自殺リスクとの関連を否定する説得力のある結果だ」と強調し、「タミフルの恩恵を受けられる可能性がある重症のインフルエンザの小児患者までもが同薬を使用できなくなるような事態を回避するために、FDAはこの問題について適切に検証し、タミフルの警告表示を改定すべきだ」と主張している。(HealthDay News 2018年3月16日)

https://consumer.healthday.com/infectious-disease-information-21/tamiflu-news-882/study-debunks-link-between-tamiflu-and-teen-suicide-732015.html

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1-1 HDN3月26日「今日のニュース」No.1

大腸内視鏡検査で死亡リスク減、大規模研究で確認

大腸内視鏡検査は多くの人の命を救うことが大規模研究で確認された。米リチャード・L・ルードブッシュ退役軍人(VA)医療センターのCharles Kahi氏らがVA医療システムの患者約2万5,000人のデータを用いて症例対照研究を実施した結果、大腸内視鏡検査によって大腸がんによる死亡リスクが61%低下することが分かったという。この研究結果は「Annals of Internal Medicine」3月13日オンライン版に掲載された。

Kahi氏らによると、VA医療システムでは大腸内視鏡検査を50歳以上の平均的な大腸がんリスクの人に対する主要なスクリーニング検査法として位置づけているという。同氏らは今回、同システムの医療機関で2002~2008年に大腸がんと診断され、2010年までに死亡した52歳以上の患者4,964人(症例群)と、大腸がん患者1人に対して4人の割合で性別や年齢などをマッチさせた大腸がんの診断歴がない患者1万9,856人(対照群)のデータを解析した。

その結果、症例群では対照群と比べて大腸内視鏡検査を受けた割合が有意に低かった。また、条件付きロジスティック回帰分析を実施したところ、大腸内視鏡検査を受けた経験があると、左側の大腸がんによって死亡するリスクが72%、右側の大腸がんによって死亡するリスクが46%低下することが分かった。

米疾病対策センター(CDC)は、50~75歳の全ての人に対して大腸がんのスクリーニングを受けることを推奨。また、家族歴があるなど高リスクの人に対しては、より早期のスクリーニングを勧めている。

大腸がんの検査方法には便潜血検査や軟性S状結腸鏡検査などもあるが、公衆衛生の専門家の多くは大腸内視鏡検査を推奨している。なお、米国では年間1150万~1400万人が大腸内視鏡検査を受けていると推定されている。

今回の研究結果について、Kahi氏は「米国で最大規模の医療システムであるVA医療システムが提供する医療の質は、少なくとも他の医療環境で提供されているものと同程度に優れていることを示したもの」と説明。さらに、同氏は「大腸内視鏡検査によって本当にがんによる死亡を減らせるのか疑問視する声もあったが、この結果はそうした疑問を打ち消すことになるだろう」としている。

専門家の一人で米ハーバード大学のAndrew Chan氏は「大腸内視鏡検査によって大腸がんリスクが大幅に低下することは、これまでに複数の研究で明らかにされており、今回の研究結果に驚きはない」とした上で、「医師は自分の患者に対する予防医療の一環として、大腸内視鏡検査による大腸がんスクリーニングを取り入れるべきだ」と指摘。また、同氏は「特に右側大腸がんの予防につなげるための大腸内視鏡検査のパフォーマンス向上を図る必要がある」との見解を示している。(HealthDay News 2018年3月14日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/colonoscopy-news-140/study-confirms-lifesaving-value-of-colonoscopy-731893.html

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1-1 HDN3月22日「今日のニュース」No.1

がん治療薬の「経済的毒性」で米大統領諮問委が提言

がん治療は近年、目覚ましい進歩を遂げたが、その一方で多くの新薬の価格が高騰した。米大統領がん諮問委員会は3月13日に発表した報告書 「Promoting Value, Affordability, and Innovation in Cancer Drug Treatment」で、こうした高価な新薬はがん患者に「経済的毒性(financial toxicity)」をもたらしているとして、緊急対策が必要だとの見解を示した。

がん治療は近年の分子標的薬や免疫療法の登場によって飛躍的に向上し、がん患者の生存期間は大幅に延長した。その一方で、これらの新薬の価格は短期間に急激に上昇し、「経済的毒性」となって患者に重い負担を強いている。報告書には「家計が圧迫されると、患者は予定されている治療を受けられなくなり、結果的に予後が悪化する可能性がある」との指摘が記されている。

報告書によれば、がん患者が1年間に支払う薬剤費は、1995年の5万4,100ドルから2013年には20万7,000ドルに上昇した。この間に登場した高価な新薬が年間治療費を押し上げたとみられている。特に2009~2013年に米国で承認された新薬の価格の高さは突出しており、がん患者1人当たりの薬剤費は年間10万ドルを超えていた。また、2015年にこれらのブレークスルーセラピー(画期的治療薬)を使用したがん患者1人当たりの薬剤費は、1カ月間だけで7,484~2万1,834ドルに達していた。

「治療のために薬が必要でありながら、処方された通りに薬を使用するべきか、家計を考慮して踏みとどまるべきかという難しい選択を迫られている患者に毎日のように遭遇している」と同委員会の顧問を務めた米国立がん研究所(NCI)のAnn Geiger氏は話す。

一方、製薬企業の業界団体である米国研究製薬工業協会(PhRMA)広報部門のHolly Campbell氏は「新薬によって米国ではがんによる死亡率が25%低下し、がん患者の3人中2人が診断されてから5年以上は生存できるようになった。現在のがん治療は10年前には想像もできなかったものだ」とした上で、最新の治療薬は保険が適用されない場合が多く、適用されても自己負担額が大きいという問題を指摘している。

なお、同委員会は今回の報告書の中で、がん治療薬の価格の適正化に向けて以下の対策を講じるよう提言している。

・価値に基づいた価格設定を推進し、薬剤のベネフィットと有効性を反映した薬価とする
・患者に対してそれぞれの治療選択肢の費用についても適切な情報を提供し、明確なコミュニケーションを図った上で治療を選択する
・がん治療の薬剤費による患者への負担を最小限に抑えることができる質の高い医療保険を利用しやすくする
・ジェネリック薬やバイオシミラー薬の開発を促進するため競争を促す
・米食品医薬品局(FDA)によるがん治療薬の安全性と有効性の評価に必要な財源を確保する
・革新的で価値の高いがん治療薬の開発につながる新たな研究に投資する

米国臨床腫瘍学会(ASCO)会長のClifford Hudis氏は、この報告書の内容を称賛し、「がん治療薬の価格の高騰は社会的な問題だ。医療費を増大させている他の問題とともに、がん治療薬の問題についても国を挙げて取り組む必要がある」と強調している。米国がん協会のがん啓発活動部門であるがん対策ネットワーク(ACS CAN)のKirsten Sloan氏もこれに同意し、「患者が必要な薬剤を使用し続けるためには、革新と適正価格のバランスを考慮したアプローチが不可欠だ」と指摘している。

なお、今回の報告書をまとめた諮問委員会はオバマ前大統領が任命した委員で構成されている。そのため、トランプ大統領がこの報告書をどのように受け止めているのかについては現時点では不明だ。(HealthDay News 2018年3月13日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/mis-cancer-news-102/presidential-panel-says-high-priced-cancer-drugs-harm-patient-care-731892.html

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精神面でもがんを乗り切る

がんを経験した後、精神面の問題によって情緒、集中力、行動、記憶力などに影響が出てくることがあります。

精神の健康に問題があると感じている成人の割合は、がんの経験のない人では6%であるのに対し、がんサバイバーでは10%に上るとされています。

以下のアドバイスを参考に、精神の健康を維持しましょう。

・治療前、治療中、治療終了後に、折に触れ医師に精神の健康状態について相談すると良いでしょう。
・不安、抑うつ、その他の面に変化がないかをチェックするスクリーニングについて医師に尋ねてみましょう。
・可能であれば、なるべく体を動かすようにしましょう。運動により、がんサバイバーのうつ病リスクが低下することが分かっています。

情報元:米疾病対策センター(CDC)(HealthDay News 2018年2月27日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/mis-cancer-news-102/health-tip-surviving-cancer-mentally-731194.html

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4.1.1

葉巻やパイプも死亡リスクを高める

一般的なたばこ製品といえば紙巻きたばこを指すが、近年その有害性を示す研究結果が相次いで報告されている。しかし、紙巻きたばこと比べれば葉巻(シガー)やパイプのたばこの方が安全だと考えているなら、そのような認識は改めた方が良いかもしれない。米食品医薬品局(FDA)のグループが実施した研究から、紙巻きたばこだけでなく葉巻やパイプも死亡リスクを高めることが明らかになったからだ。この研究結果は「JAMA Internal Medicine」2月19日オンライン版に掲載された。

たばこ製品の中で最も広く普及している紙巻きたばこが、死亡リスクやがんをはじめとするさまざまな疾患のリスクを高めることは数多くの研究で示されている。しかし、葉巻(シガー)やパイプといった紙巻きたばこ以外のたばこ製品による死亡リスクへの影響について検討した研究は少なかった。

そこで、FDAたばこ製品センターのCarol Christensen氏らは今回、1985~2011年に米国で実施された長期追跡調査の一環で、喫煙に関する質問票に回答した35万7,420人を対象に、紙巻きたばこと葉巻、パイプのそれぞれのたばこ製品の喫煙と死亡リスクとの関連について検討した。

その結果、喫煙経験のない人と比べ、紙巻きたばこのみを定期的に吸っている人では全死亡リスクが約2倍だったが、葉巻のみを定期的に吸っている人でも1.2倍だった。また、肺がんや膀胱がん、食道がん、膵臓がん、喉頭がん、口腔がんといったたばこに関連したがんが原因で死亡するリスクは、喫煙経験のない人と比べて紙巻きたばこのみの喫煙者で約4倍、葉巻のみまたはパイプのみの喫煙者で約1.6倍だった。

Christensen氏らによると、米国では定期的に葉巻を吸っている12歳以上の国民は2015年の時点で約1250万人に上ると推定されている。また、米国民の約1%に何らかの種類のパイプを50回以上吸った経験があるという。

今回の研究には関与していない米レノックス・ヒル病院のLen Horovitz氏は、「たばこの葉を燃焼させて煙を吸うタイプのたばこ製品の使用は、どのような形であってもがんリスクとなり、パイプや葉巻だから良いということはない」と話す。

また、米ノースウェル・ヘルスたばこ管理センター代表のPatricia Folan氏は「フルサイズの葉巻は紙巻きたばこ1箱分に相当する化学物質を含有している場合もある。紙巻きたばこから葉巻に切り替えた人は、無意識のうちに紙巻きたばこを吸う感覚で葉巻の煙を吸い込んでしまうため、特に多量の有害物質に曝露していることも多い」と指摘。その上で、「葉巻の方が紙巻きたばこよりも良いわけではない。確実に言えるのは、葉巻を止めることは良いということだけだ。禁煙するために医療従事者に助けを求めてほしい」と呼び掛けている。(HealthDay News 2018年 2月20日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/smoking-cessation-news-628/tobacco-kills-no-matter-how-it-s-smoked-study-731219.html

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33100

「乳がん治療による心臓への影響、監視を」米学会ステートメント

米国心臓協会(AHA)は2月1日、乳がんと心血管疾患との関係についての科学的な知見やそれに基づく心疾患の予防法や治療法をまとめたステートメント(scientific statement)を「Circulation」2月1日オンライン版で発表した。ステートメントの著者らは「乳がんに対する放射線治療や乳がん治療薬の一部は心臓に悪影響をもたらす可能性があることから、治療中および治療後には心血管の状態も注意深く監視すべきだ」と強調している。

ステートメントには、乳がんと心疾患に共通するリスク因子や、乳がん治療による心臓への影響、その影響を最小限に抑えるための戦略などがまとめられている。特に重要なポイントとして挙げられているのは、「乳がん治療の一部が心臓に悪影響をもたらす可能性があることを踏まえ、医療従事者がしっかりと心血管の状態を監視すべき」としている点。また、「乳がん経験者、特に65歳以上の乳がん経験者は乳がんではなく心不全などの心血管疾患が原因で死亡する確率が高い」として、がん治療中および治療後には心疾患のリスク因子を適切に管理することも求めている。

このステートメントについて、筆頭著者で米オハイオ州立大学のLaxmi Mehta氏は「乳がん患者を治療から遠ざけたり、怖がらせたりすることを目的としたものではない」と強調し、「副作用を含めた十分な情報を得た上で、最適ながん治療を医師とともに選択することを促すことが狙いだ」と説明している。

一部の乳がん治療が心疾患リスクを上昇させる可能性があることは、既に広く知られている。米メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターのRichard Steingart氏によると、治療の種類によって心臓への影響が現れるタイミングが異なり、化学療法の場合はその影響は治療開始から間もない段階で現れることが多いのに対し、胸部への放射線治療による影響は数年後に現れる可能性があるという。

では、具体的にどのような薬剤で心臓への影響に注意すべきなのか。ステートメントによると、ドキソルビシンなどのアントラサイクリン系の薬剤は心筋細胞に悪影響を与え、慢性心不全の原因となる場合がある。また、HER2遺伝子陽性の乳がんに有効とされる薬剤(トラスツズマブなど)も、可逆的な場合がほとんどではあるが心不全をもたらす可能性がある。ただ、こうした副作用がみられても、β遮断薬やACE阻害薬などの標準的な心疾患治療薬によって心機能が改善する可能性はあるという。

ただし、「乳がん治療によって心臓に重大な影響がもたらされるリスクは全般的には低い」と、前出のSteingart氏は強調している。また、同氏は「年齢や高血圧、喫煙習慣の有無といった心血管のリスク因子によってもリスクに違いがある」としている。

ステートメントの筆頭著者のMehta氏は、乳がん患者に対して「息切れや胸痛などの症状に注意を払い、受診の際には医師にがんの治療歴についても伝えてほしい」と助言。また、心血管のリスク因子を悪化させないために健康的な生活習慣を維持することを勧めている。Steingart氏も「運動や食生活など生活習慣に気を付けることは、がんの治療を乗り切る上でも重要だ」としている。

Mehta氏は「治療の向上によって乳がんを発症しても長生きする女性が増えたことは良いニュースだ。しかし、高齢になった乳がん患者は乳がんよりも心疾患で死亡する可能性が高いため、乳がん治療中や治療後の心血管リスク因子の管理に最善を尽くすことは極めて重要だ」と指摘。その上で、心血管疾患予防のために「禁煙」「健康的な食事」「定期的な運動」「適正体重の維持」と血糖、脂質、血圧のコントロールの計7つの習慣を持つべきとするAHAの推奨( Life’s Simple 7)への遵守を呼び掛けている。(HealthDay News 2018年2月1日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/breast-cancer-news-94/breast-cancer-treatment-can-be-tough-on-the-heart-730735.html

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がん治療を受ける際の医療チームの選び方

がんと診断されたとき、治療を担当してもらう医療チームの選択は非常に重要です。医療チームの選択では以下のポイントを考慮しましょう。

・がんと診断した医師に、どの施設で治療を受けるべきか意見を聞いてみましょう。
・がんの経験のある家族や友人に相談し、助言してもらいましょう。
・自分と同じタイプのがんの治療実績のあるがん治療施設を見つけましょう。大規模な施設ほど豊富な経験があります。
・学会や研究機関などのオンラインの情報源も参考にしましょう。
・同じタイプのがんの治療経験があり、自分の加入する医療保険に対応している医師を選びましょう。

情報元:米国がん協会(ACS)(HealthDay News 2018年1月31日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/mis-cancer-news-102/health-tip-select-the-right-cancer-team-730318.html

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家庭での室内空気汚染対策

室内の空気汚染の対策は、まず自宅から始めましょう。その方法を以下に紹介します。

・家の中は禁煙にしましょう。
・ラドンの濃度を調べましょう。
・湿度は50%未満を維持するようにし、必要に応じて除湿機やエアコンを使用しましょう。これらの家電製品は定期的に清掃しましょう。
・カビの増殖の原因にもなりうる水漏れなどがあれば修理しましょう。
・食べ物は片づけ、ごみには蓋をし、害虫対策には毒餌剤を利用しましょう。
・室内で木を燃やすのは空気汚染の原因となるため避けましょう。
・悪臭を消すために香りつきキャンドルや芳香剤を使用するのはやめましょう。悪臭の元を突き止め、除去しましょう。
・洗浄剤、家庭用品、趣味用品は毒性の少ないものを使用しましょう。

情報元:米国肺協会(ALA)(HealthDay News 2018年1月26日)

https://consumer.healthday.com/respiratory-and-allergy-information-2/air-pollution-health-news-540/health-tip-fight-indoor-pollution-at-home-730130.html

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